世界で高まるワークウェア人気、ティンバーランドなどコラボで需要取り込み

米ティンバーランドがニュージーランドのパフォーマンスウェアブランド、アイスブレーカーとコラボしたコレクション(TIMBERLAND X ICEBREAKER)

ワークウェア(作業着)などの実用的な衣料品を手がけるブランドは昔からある。こうしたブランドは機能性を第一に考え、長年、ファッション性の優先順位は低かった。それがいま、消費者の好みの変化などを受けて変わりつつある。

市場調査会社のジ・インサイト・パートナーズによると、世界のワークウェア市場は年平均6.1%のペースで成長中だ。動画投稿アプリのTikTok(ティックトック)でも、「#workwear」というハッシュタグを付けられた動画が計1億5000万回以上再生され、「#workwearstyle」でも計4500万回以上を記録している。

ブランドもこうしたワークウェア人気を認識していて、その需要を取り込めるようなコラボレーションやコレクションを相次いで発表している。

都会的なワークウェア系ファッションで知られる米国のブランド「Timberland(ティンバーランド)」は最近、ニュージーランドのサステナブルなパフォーマンスウェアブランド「icebreaker(アイスブレーカー)」とコラボしたコレクションを発表した。

Timberland x icebreaker」コレクションは、機能性とファッション性をあわせもつトップスやボトムス、ジャケット、シューズで構成。メンズ向けとレディース向けが用意されている。

アイスブレーカーの北米担当ゼネラルマネージャー、ノア・ブライアンは「環境に有害で不要な化学繊維ではなく、責任をもって調達された天然繊維を使ったパフォーマンスアパレルを求める消費者はますます増えています」と説明する。ティンバーランドとのコラボレーションでは、アイスブレーカーの誇る天然のメリノウール繊維とティンバーランドらしい美しさを融合させたという。

消費者の間で高まるワークウェア需要をつかもうと、コラボレーションを展開するブランドはほかにもある。

スケートボーダーたちに愛されている米国のスニーカーブランド「Vans(ヴァンズ)」は2017年から、英国のコールドサーフィンブランド「Finisterre(フィニステレ)」とのコラボアイテムを出している。

オーストラリアのストリートウェアブランド「Thrills(スリルズ)」も、同じオーストラリアのワークウェアブランド「Hard Yakka(ハードヤッカ)」と組んだコレクションをいくつか発表している。
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翻訳・編集=江戸伸禎

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