2020年の選挙で実業家のアンドリュー・ヤンらを支持した元ツイッターCEOのジャック・ドーシーは6月4日、ケネディ・ジュニアが「バイデンに勝つ」と宣言した動画をリツイートし、「彼なら勝てる」とコメントした。
イーロン・マスクも5日にケネディ・ジュニアをホストにして、Twitter Spacesで2時間半のディスカッションを行った(マスクは、すべての大統領候補にこのプラットフォームに登場する機会を与えると述べている)。
ニュースサイトAxiosによると、このディスカッションの司会を務めたテック系投資家のデイヴィッド・サックスは、ベンチャーキャピタルのSocial Capitaの創設者であるチャマス・パリハピティヤとろもに、ケネディ・ジュニアのための資金調達イベントを開催する予定という。
パリハピティヤは、Axiosの取材でケネディ・ジュニアを「実にダイナミックで信頼できる人物」と呼び、彼のワクチンに対する考え方を指して「人々が100%同意できない信念を持つことが許される」と述べている。
保守派寄りの姿勢を強めているマスクは昨年11月、2024年の大統領選でフロリダ州のロン・デサンティス知事を支援すると発言したが、最近になって、どの候補者も正式に支持しないと明らかにした。かつてバイデン大統領の支持者だった彼は近年、主に大統領の環境政策や、テスラに対する大統領の評価の低さをめぐってバイデン大統領と衝突している。
バイデン大統領は2月に、マスクとその支持者からの批判を浴びる中、テスラの充電器を他社の電気自動車(EV)にも開放するというマスクの発表に拍手を送っていた。
CNNやエマーソン大学、USAトゥデイらが主導した最近の3つの世論調査によると、ケネディ・ジュニアの大統領選挙キャンペーンの民主党の間での平均支持率は、約20%とされている。
環境保護を手掛ける弁護士として活動する一方、子どもへの予防接種に懐疑的な主張を繰り広げ、「反ワクチン運動家」と呼ばれるケネディ・ジュニアは、バイデン大統領を家族の親友と呼んでいるが、検閲や「ウォール街と大企業に対する連邦政府への支配」、「統治手段としての恐怖の使用」などの問題で大統領とは意見が合わないと述べている。
陰謀論への傾倒
彼は長年の間、ワクチンや銃の所有、父と叔父の暗殺に関することなど、多くの問題で陰謀論を唱えている。先日のTwitterスペースの議論で彼は、米国の銃の保有率はスイスとほぼ同じであるという誤った主張を行い、自分が大統領に選ばれても「誰の銃も取り上げない」と宣言した。また、「新型コロナウイルスは、明らかに生物兵器の問題だ」という根拠のない主張をした。彼は、ワクチンの陰謀論の主要な推進者であるNPOの「Children's Health Defense」の創設者で会長を務めている。
ケネディ・ジュニアはまた、長年にわたり、現代のワクチン処方からはほぼ廃止された防腐剤のチメロサールが自閉症の原因になり得ると繰り返し示唆し、政府がこの副作用を知りながら隠蔽していたと主張している。
(forbes.com 原文)