北米

2023.06.08 17:30

NYの空はなぜオレンジに?健康への影響は?カナダの山火事をQ&Aで解説

カナダの山火事で発生した煙の影響で、オレンジ色に染まったニューヨークの空(2023年6月7日撮影、Gary Hershorn/Getty Images)

なぜ米東北部に煙が立ち込めたのか

カナダ最東端のノバスコシア州沖の暴風によって、南へ運ばれてきたと伝えられる。

ニューヨーク市の空がオレンジ色に染まった理由は?

煙によって青や黄、緑といった波長の短い色が遮られ、赤やオレンジといった波長の長い色しか透過しなくなったためだ。

煙はニューヨークにいつまで残るのか

AccuWeatherの予報によると、ニューヨーク一帯の煙霧は少なくとも9日まで続く見通しだ。ただ、空気の質が7日時点ほど悪い状態のままかは不明。

煙による健康への影響は?

国立気象局によると、大気汚染物質にさらされると健康を害するおそれがあり、頭痛や目のひりひり、のどの痛み、呼吸困難、胸の痛み、疲労といった症状が表れることがある。ぜんそくや肺疾患、心臓病を抱えている人は、症状が悪化する可能性がある。高齢者や子ども、免疫不全の人はリスクが高くなる。
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NBCニュースによると、7日午前時点で、ボストンやニューヨーク、フィラデルフィアなどの住民計1億1000万人超に空気の質への注意勧告が適用された。世界の主要都市で空気の質をモニターしているIQAirによると、7日午前時点でニューヨーク市の空気の質はインドのデリーを超えて世界最悪になった。

地元当局は住民に外出を控えるよう呼びかけ、外に出る場合は高品質のマスクを着用するよう促している。ニューヨーク市はさらに、住民はリスクを最小限にとどめるため、窓を閉めたり、空気清浄機を使ったりする必要もあるとしている。学校の屋外活動は中止されている。

カナダ当局は5日の記者会見で、今年の山火事シーズンは過去最悪になる方向にあると明らかにした。国内では今年これまでに2214件の山火事が発生し、計300万ヘクタール以上が焼失した。同じ時期の過去10年間の平均は回数1624回、焼失面積25万4429ヘクタールとなっており、今年はいずれも大幅に上回っている。
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forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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