音声を自動文字起こしを活用する「ライブ留守番電話」
注目したい新機能の1つに「ライブ留守番電話」がある。誰かが留守番電話を残す時にリアルタイムでメッセージを文字に起こす機能だ。今後、iPhoneユーザーは会議等で電話に出られないときに、ライブ留守番電話のテキストをチェックしながら、急ぎの対応が必要かその場で判断ができるようになる。留守番電話のメッセージは音声とテキストの両方で記録されるので、音声でメッセージを聞き直す手間も省けそうだ。留守番電話の音声を自動で文字に起こす「ライブ留守番電話」
OpenAIのジェネレーティブAI(生成AI)といえば、チャットボットスタイルのChatGPTが有名だが、同社は「Whisper」という音声を自動で文字に起こすサービスも提供している。iOSのライブ留守番電話もまた、アップル独自の音声自動文字起しに対応するAIを活用するアプリだ。
アップルの発表によると、米国では通信事業者によって迷惑電話と識別された番号からの電話を、ライブ留守番電話に表示せずただちに着信を拒否する機能が使えるようだ。日本でも秋に向けて同様の使い方ができるようになるかもしれない。またライブ留守番電話によって、電話を悪用する詐欺行為を未然にブロックできるようにもなるはずだ。
ユーザーの声にそっくりな自動音声を生成する「Personal Voice」
アップルはユーザーのプライバシーを侵すリスクを抱えていたり、違法な著作権侵害を発生させる恐れのある「生煮え」な状態のまま、AIによるテクノロジーを社会に解き放つことを是としていない。代わりにアップルのデバイスを利用するユーザーが安心・安全に、そして端末に余計な負荷をかけることなくシンプルに使えるAI由来のテクノロジーは積極的に採り入れている。