では、子供を学校に通わせている親たちは子供のChatGPT利用について、どのように考えているのだろうか。サイバーエージェントの連結子会社、CyberOwlが運営する習い事に関する総合情報サイト「テラコヤプラス by Ameba」は4月28日~5月22日、全国の小学3年生から高校3年生の保護者508人を対象に、調査を実施した。
まず、保護者自身がChatGPTを利用したことがあるか尋ねたところ、「ある」と答えたのは約3割(30.3%)で、約7割(69.7%)は利用経験がないという結果に。「ChatGPTについて聞いたことがない」という保護者も、約2割(17.2%)存在した。
続いて、子どもがChatGPTを知っているかを保護者に尋ねたところ、4割近く(39.7%)が「知っている」と回答し、実際に子どもがChatGPTを使っていると答えた保護者も。ChatGPTをどのように利用しているかについては、「目的はなく、ただどんなものか遊び半分で使っていた」(小学6年生の保護者)、「ChatGPTが答えられないようなひねくれた質問を考えては書き込んで、一人でツッコミを入れている…」(高校2年生の保護者)などといった声が寄せられ、大半は「遊び半分」で質問をして楽しんでいる様子が伺えた。
一方で、中には「課題の作文に行き詰まり、アドバイスをもらうために利用した」(高校1年生の保護者)などといったケースも。ChatGPTを、勉強のサポートに利用している子どももいることが分かった。
さらに、保護者に子どものChatGPT利用は不安かを質問すると、全体で約6割(64.2%)が不安視していると回答。しかし保護者のChatGPT利用経験の有無別で見てみると、「不安」の回答が利用経験がある保護者では約4割(44.1%)にとどまったものの、利用経験がない保護者では約7割(72.9%)に。ChatGPTの利用経験がある保護者を、大きく上回った。
具体的に感じている不安としては、「思考力の低下」(34.7%)や「誤った情報を信じてしまうこと」(33.7%)への懸念が多く見られた。
子どものChatGPT利用に規制などは必要だと思うか、の質問でも同様の結果に。全体では7割超(72%)が子どものChatGPT利用には何らかの規制が必要だと考えているものの、ChatGPTの利用経験がない保護者では「必要だと思う」の割合が約8割(81.6%)、一方の利用経験がある保護者では同割合が半数(50%)となった。
最後に、同社はChatGPTに「子どもがChatGPTを利用することに不安を感じている小学3年生から高校3年生の保護者に、ChatGPTの良い点を150文字以内で丁寧に説明してください」と質問を投げかけた。
するとChatGPTからは、「ChatGPTの利用は子供の創造力や学習意欲を刺激し、自己表現や問題解決能力を伸ばします。安全な環境で質問に答えてくれるため、新たな知識や理解を深めるのに役立ちます。保護者の監督下で使用すれば、情報の正確性や適切な使用を保証できます。子供の興味を引きつけ、学習の楽しさを促進します。ChatGPTは学習のパートナーとして有益です」との答えが。
同社は、「まずは報道で見聞きするだけでなく、具体的に(ChatGPT利用の)どのような点が懸念事項となり得るのか、実際に利用して確かめてみるのもよいかもしれません」と提案した。
プレスリリース