コーチング事業を手がけるコーチ・エィは6月2日、従業員100名以上の国内企業に勤務するビジネスパーソン437名を対象とした「部下の育成に関する調査」の結果を発表。そこには部下育成のヒントがあった。
まず、これまで取り組んできた中で、部下のリーダーシップを発揮させることに最も繋がったと思う方法を尋ねると、最多は「決定権を与え、仕事を任せる」(114名・28.9%)となり、次いで「部下の成長のために1対1で対話する時間をもつ」(83名・21%)、「仕事の経験を積ませる」(70名・17.7%)の順となった。
さらに、同社では部下と1対1で対話する時間を重視する上司が多いことに着目。「直属の上司が部下のために時間を取って話す回数」と「部下にいい仕事をしていく自信があるか」の相関関係を調べたところ、「いい仕事をしていく自信がある」と答えた割合が最も高かったのは、「週に5回以上」上司が自身のために話す時間を取ってくれていると答えた部下で、計35%。続いて「週2〜4回」の部下で計26%、最低が「週に0回〜1回」の部下で計22%という結果に。
直属の上司が部下のために時間を取って話す回数が多いほど、「いい仕事をしていく自信がある」部下の割合が高いことが分かった。
実際に上司が「自分のために」話す時間をとってくれていると感じている部下の行動や意識には、「成長を実感している」「チーム内でメンバーが協力し合っていると感じる」など、ポジティブな変化が見られたという。
同社は、「ここで重要なのは、単に時間を取って話すだけではなく、『上司が自分のために時間を取ってくれている』と部下が感じる時間になっているかどうかです」と説明。調査では他に、部下のうち約3割(32%)がそうした時間がほとんどないと考えていることが明らかになったと指摘し、「部下とのコミュニケーションの時間やスタイルを変えることで、部下の自信醸成、そしてリーダーシップ開発の促進となるかもしれません」と提案した。
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