カメラとセンサーを満載したこのデバイスは、未来的なスキーゴーグルのような外観で、装着者を仮想現実(VR)に没入させるだけでなく、拡張現実(AR)で現実世界の要素に溶け込ませることができる。アップルのティム・クックCEOは、カリフォルニア州クパチーノにあるアップルパーク本社で開催された開発者会議WWDCの会場でこの新製品を発表した。
「この日のために何年も準備を進めてきた」と、クックは発表の中で語った。
ヘッドセットを装着すると、目の前にアプリのアイコンが並ぶフィールドが表示され、ユーザーはその世界に没入し、アイコンタクトとハンドジェスチャーでアプリを操作し、画面をスクロールすることができる。しかし、周囲から完全に切り離されるのではなく、部屋に別の人がいる場合は、自分の目を見てもらいながら、その相手と会話を行える。
アップルは、このヘッドセットがバーチャルキーボードを備え、実物大のFaceTimeビデオチャットや、より没入感のあるゲーム体験が可能になるとアピールしている。3Dカメラで3D画像や動画を撮影することも可能という。
アップルのバーチャルリアリティ計画が始動したのは、約10年前のことで、クックも以前から自身の野望を公にしてきた。2016年の時点で、同社は軽量の眼鏡型デバイスと、まだ初期段階のヘッドセットの特許を申請していた。しかし、クックはよりコンパクトな選択肢を好んだとされ、技術的な課題によってアップルは戦略の変更を余儀なくされたとブルームバーグは報じている。
アップルのVision Proの発表は、メタ(旧フェイスブック)やグーグルの親会社のアルファベットを含む他のシリコンバレーの大手が、ハイテクヘッドセットを主流にしようと試みてから数年後のことになった。フェイスブックは2014年にオキュラスを20億ドルで買収し、Meta Questと呼ばれるVRヘッドセットを主にゲーマー向けにリリースしている。