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2023.06.08 07:15

会計業務のAI利用で大幅な業務改善、富士通の買掛照合AI

Getty Images

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領収書の自動データ化や勘定科目の自動仕訳、決算チェック・監査の自動化など、近年、会計領域でのAI活用が広がっている。そうした中、富士通は同社が開発したSaaS型AI「Fujitsu買掛照合AIサービス」を、食品卸売大手の日本アクセスが取引メーカーとの買掛照合業務の効率化を目的として導入し、4月より運用を開始していることを発表した。

食品卸売業界では、多くの取引メーカーとの買掛照合業務に膨大な時間と人手がかかるという課題が発生していた。日本アクセスでは、約80人が手作業で買掛照合業務を行っていたが、作業負担の軽減と人為的なミスへの対策が求められていた。

経理業務では、食品メーカーなど取引先への請求データと自社台帳データの突き合わせを行い、会計帳簿に記載された買掛金の消込作業を行う。「Fujitsu買掛照合AIサービス」では、AIが過去の照合実績をもとに商品名や届け先名などを学習。明細単位での各社請求データと自社台帳データとの照合を行い、照合された明細に対しては、一致するデータのパターンによって照合結果の正確性を示す消込確度を提示する。

具体的には、消込確度の高い明細については「確度A」、消込確度の低い明細については「確度E」といった重み付けを実施。それによって消込確度の高い明細については手作業での照合を簡素化し、確度の低い明細についてはより重点的に確認を行うといった、手作業による再照合の効率化が実現する。さらに照合ミスなどのヒューマンエラー削減に加え、スタッフの心理的負担の軽減にもつながっているという。
プレスリリースより

プレスリリースより


事前に両社で数カ月間実施したトライアルで、スタッフ稼働時間の削減効果を確認できたことから、4月より運用を開始。今後、日本アクセスは約600社の取引メーカーとの買掛照合業務で同サービスの利用を予定しており、2025年までに年間約1万2000時間の削減を目指していく。

プレスリリース

Forbes JAPAN Web編集部

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