「貿易実務をブロックチェーン活かし電子化」トレードワルツが16億5000万円調達【6月第1週資金調達まとめ】

国内の成長産業及びスタートアップに関する幅広い情報を集約・整理し、検索可能にした情報プラットフォーム「STARTUP DB」では毎週、資金調達のサマリーを発表している。この記事では、6月1週目の“注目のトピック”として選ばれた5件の資金調達について紹介する。

トレードワルツ

調達額:16億5000万円
調達先:住友商事
備考:既存株主含む

ブロックチェーンを活用した貿易情報連携プラットフォーム「TradeWaltz」をSaaSとして提供・運営する貿易DXスタートアップ。

「TradeWaltz」は原本保証された貿易書類を産業や国をまたいで電子データでやり取りできる貿易プラットフォームだ。ブロックチェーン技術を活用することで、安全な取引を実現する。

同サービスにより、貿易取引に関わる電子データについて貿易関係者間での一気通貫の情報共有が可能となり、日本と世界のアナログな貿易手続きの完全電子化・業務効率化を実現する。

過去の実証では、一連の業務における作業時間やコストを44%以上削減できることが確認されたほか、紙書類や郵送が不要となることでコスト削減や貿易実務者のテレワークも可能となる。

2023年5月には住友商事からの新規出資と既存株主からの追加出資により、16億5000万円の資金調達を実施した。累計調達額は56億5000万円となる。

調達した資金は主に営業・開発体制の強化に充当する予定だ。

ニーリー

調達額:16億円
調達先:SBIインベストメント / Logistics Innovation Fund / tb innovations / 中国電力 / 三菱UFJ銀行 / SBI新生銀行 / 三井住友銀行 / 商工組合中央金庫

モビリティSaaS「Park Direct」の運営などを行うスタートアップ。

「Park Direct」は、月極駐車場の募集から契約業務、審査、契約、送金や顧客管理まですべてをオンラインで実現するサービスである。

その他にも、機械学習を用いたPOSデータ・画像解析を行う「CrowdAi」の提供や、新規事業開発、事業戦略・コンサルティングなども手がけている。

2023年5月には、SBIインベストメント、Logistics Innovation Fund投資事業有限責任組合、tb innovations、中国電力の4社を割当先とした出資と、三菱UFJ銀行、SBI新生銀行、三井住友銀行、商工組合中央金庫の4行からの融資により、総額16億円の資金調達を実施した。これによって、累計調達額は39億円に達した。

今回の資金調達により、主力事業である「Park Direct」をより一層拡大・強化していき、「Park Direct」によってオンライン化された、駐車場拠点情報やモビリティに関するデータを活用し、すべてのカーユーザーとモビリティサービス事業者のインフラとなるモビリティプラットフォームとしてサービス提供範囲を拡大していく方針だ。
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文=STARTUP DB

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