AIをビジネスに活用
今年のリストに掲載されたコンシューマー・テクノロジーの起業家も、アーティストや起業家のためにAIをビジネスに活用している。シタール奏者であるマンスール・ラヒマット・カーンが共同設立したAI音楽作成ツール「Beatoven.ai(ビートーベン.ai)」は、ビデオやポッドキャストのためにロイヤルティフリー音楽でカスタマイズした曲を作曲する。プランは、音楽トラックの無料限定月間ダウンロードから、帰属フリー音楽と優先メールサポートなどのより多くの機能を利用するための年間200ドル(約2万8000円)までと幅広い。
同社は、2022年3月にインドを拠点とするRedstart Labs(レッドスタート・ラボ)と英国を拠点とするEntrepreneur First(アントレプレナー・ファースト)から100万ドル(約1億4000万円)以上の資金を調達している。現在、200人以上のアーティストから提供された5万曲のデータベースを有している。
Mansoor Rahimat Khan, cofounder of the AI music creator tool Beatoven.ai. SUPPLIED PHOTO
サマニヨウ・ガーグは、コンテンツクリエイターやライターを目指す人たちを支援するため、最小限のコピーライティングスキルでSEOに最適化された記事、ブログ記事、広告を作成できるAIベースのライティングアプリ「Writesonic(ライトソニック)」を設立した。
2020年10月に設立された同社は、260万ドル(約3億6000万円)を調達し、Y-Combinator(Yコンビネーター)、HOF Capital(HOFキャピタル)、Soma Capital(ソマ・キャピタル)などの投資家から支援を受けている。マンチェスター大学を卒業し、AIをこよなく愛するガーグは、テキスト要約ツール「TLDR This(TLDRディス)」、AIアートジェネレーター「Photosonic(フォトソニック)」、コントロールソフト「Zesture(ゼスチャー)」も設立している。
日本では、高久侑也が保健体育/フィットネスの学位を取得して間もない2018年に、「Sportip(スポーティップ)」を設立した。AIを使ってデータを収集、分析する同社のアプリは、パーソナルトレーナーやジム、理学療法士が、オンラインでも対面でも、ワークアウトや理学療法中の人々をモニタリングし、評価することを可能にした。
このアプリのリアルタイムデータは、運動している人が適切なフォームかどうかを示し、その進歩を記録することができる。同社は、Monex Ventures(マネックス・ベンチャーズ)やDeepcore(ディープコア)を含む3億7500万円の資金を調達している。