LINEの調べによると、スマホ決済利用者の割合は2022年末時点で68%に達し、20代では69%に上った(※)。そうした中、20代は給与のデジタル払いをどのように受け止めているのか、新卒採用事業を手がける学情は、20代の社会人530名を対象に5月16日~24日、調査を実施した。
今回、デジタル給与払いが解禁されたことについて知っているかを尋ねたところ、「知っている」と回答した20代は約半数(52.8%)にとどまる結果に。47.2%は「知らない」と答えた。続けてデジタル給与払いが導入されたら活用したいかについて聞くと、「活用したい」が14.7%。「どちらかと言えば活用したい」(18.3%)と合わせると、3人に1人(33%)がデジタル給与払いを希望していることが分かった。
回答者からは、「アプリ決済を活用しているので、キャッシュレス決済サービスに直接入金されたら便利だと思う」「入金やチャージの手間が省けると便利だと思う」「現金をほとんど使用しない」などといった意見が。一方で、「現金で管理するほうが分かりやすいと思う」「現金払いのみの店舗もあるので、現金でも持っておきたい」といった声もあがった。
さらに、デジタル給与払いが導入されると複数回に分けて給与を受け取ることができる点については、「複数回に分けて受け取りたい」が33.3%で最多となり、「どちらかと言えば複数回に分けて受け取りたい」(15.4%)と合計で、約半数(48.7%)を占める結果に。「月1回受け取りたい」派も、42.3%存在した。
回答者からは、「一度にまとまった額が振り込まれるよりも、使いすぎを防止できると思う」などといった声が寄せられる一方で、「まとまった額を受け取れるほうが、お給料をもらった実感を得やすい」「月に一度受け取るほうが、お金の管理をしやすいと思う」といった意見も聞かれた。
また、企業がデジタル給与払いを導入したら「好感が持てる」と答えた20代の割合は、半数超に(好感が持てる:18.1%、どちらかと言えば好感が持てる:33%)。回答者からは、「給与の受け取り方の選択肢が、複数用意されているのは嬉しい」「新しいことを積極的に取り入れる企業は好感が持てる」「社員の利便性を高めようと新しい方法を導入する企業は、働きやすい環境なのではないかと思う」などの声が上がった。
デジタル給与払いの導入にあたっては、企業側にデジタル払いと銀行口座への振り込み払いの二重運用が発生することや、給与支払いに関する運用フローを再構築する必要性、事故の補償・セキュリティ面のリスクなどが生じることから、慎重な姿勢を見せるケースも多い。給与のデジタル払いへの移行は、しばらくは緩やかに進んでいきそうだ。
※ 集計数:全国の男女15-69歳の約4万7000サンプル
参考)LINEリサーチ | マネー・決済系サービスの利用率や金融関連商品の認知率などについての調査
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000004204.000001594.html
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