いよいよ2023シーズンのチャンピオンを決めるNBAファイナルが6月1日(日本時間2日)から始まりました。今シーズンの組み合わせは、西地区(Western Conference)からはシーズン1位のデンバーナゲッツ、東地区(Eastern Conference)からはシーズン8位のマイアミヒートです。
今回のファイナルは、西決勝を無敗で勝ち上がってきたナゲッツに対して、ヒートは東地区のプレーイントーナメントから決勝の舞台まで上がってきた対照的な2チームが対戦しますが、それぞれどんな特徴を持ったチームかご存知ですか?
今回は両チームの特徴や注目選手をお届けしていきます。本コラムを読んで頂ければファイナルがより楽しめると思いますので、ぜひ最後までお付き合いください。
圧倒的な破壊力 デンバーナゲッツの恐ろしさ
ナゲッツを牽引する選手はセルビア出身のニコラ・ヨキッチです。以前レイカーズとのシリーズの展望でもご紹介しましたが、センターながらNBA屈指のアシスト力を持つ規定外の選手です。プレイオフではファイナルまで合計15試合戦い、1試合平均:29.9P 13.3R 10.3Aという脅威のスタッツを記録しています。
各シリーズでヨキッチに対して名だたるセンターが彼をマークしましたが、その調子が落ちることはありませんでした。インサイドで体格を活かしての得点やスリーポイントなど得点パターンがとにかく多様です。たとえダブルチームで、2人がかりで抑えに行った場合でもノーマークの選手を瞬時に見つけ、楽々とアシストを出してしまいます。
デンバーナゲッツのNo.2はガードのジャマール・マレーです。
マレーは不思議な選手でレギュラーシーズンはオールスターに選ばれるような選手ではないですが、プレーオフになると超オールスタークラスの選手に変貌します。
実際シーズンの1試合の平均得点は20得点ですが、プレイオフでは1試合平均が27.7得点と覚醒します。マレーは2021年4月に左膝の前十字靭帯断裂という大怪我を負いましたが、今シーズン完全復活を果たしました。
ヨキッチ&マレーを中心に周りが連動し、どんな形からでも得点でき、守りも固いことがナゲッツの強みです。またナゲッツは非常に選手を大切にするチームで、心温まるエピソードがあります。