フィデリティはこの数カ月、運用するファンドがもつツイッター株の価値を繰り返し切り下げてきた。マスクによる買収が完了した昨年10月には約2000万ドルと見積もっていたが、最新の届け出によると4月末時点では655万ドルにさらに下げた。
マスクはツイッターを440億ドルで買収した。今年3月に従業員に株式付与を提示した際には、ツイッターの評価額を200億ドルとしていた。
マスクは4月、当時FOXニュースの司会者だったタッカー・カールソンのインタビューで、440億ドルという金額での買収は財務上の判断としては不適切だったと認めている。
マスクが買収して非公開化するまでの1年間に、ツイッターの株価は大きく下落していた。マスクによると、買収後に広告が激減したため、売上高は50%落ち込んだ。マスクは従業員に、サブスクリプション(定額課金)による相当額の収入がなければツイッターは倒産するおそれがあるとも警告した。
ツイッターは近く、NBCユニバーサルの広告部門トップを務めたリンダ・ヤッカリーノを新しい最高経営責任者(CEO)に迎える。
フォーブスの推定ではマスクは純資産額1984億ドルで、フランスの高級ブランドグループLVMHモエヘネシー・ルイヴィトンのベルナール・アルノー会長に次ぐ世界2位の富豪。
(forbes.com 原文)