マーベル作家がアメコミの描き方直伝、オンライン講座開講へ

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1970年代に『マーベル流コミックの描き方』と題した本を出版して若手アーティストを導き刺激を与えた米コミック出版社Marvel(マーベル)が、このほどオンラインアート指導プラットフォームのProkoと提携し、コミック制作のテクニックとワークフローに特化した包括的なオンライン講座を開講する。

マーベルとProkoの発表によると、オンライン動画・課題・コミュニティーコンテンツで構成された講座「Marvel's The Art of Storytelling(マーベルのストーリーテリングの技術)」は7月開講。ビジュアルストーリーテリング(視覚的に物語を伝える技法)、ペン入れ、ベタ入れ、色塗り、キャラクターデザイン、表紙絵などさまざまな技能を網羅しており、マーベルのキャラクターや物語を題材に、現役のコミック制作のプロが授業を担当する。

Prokoは、アトリエで修練を積んだファインアート(純粋美術)作家のスタン・プロコペンコが、2010年代初頭にYouTube(ユーチューブ)に投稿したハウツー動画が大人気となっり設立したオンラインアート指導コミュニティー。プロコペンコの動画チャンネルの登録者数は今や300万人を超えている。また、伝統的な美術とデジタルアートに関する動画レッスンが充実したウェブサイト「Proko.com」のアカウント登録者数は18万人に上り、うち10万人余りは2020年にサイトが拡張されてから登録した人数だ。

「私たちのチームは漫画にすっかり夢中だ」とプロコペンコは語っている。「(コミック作家の)デビッド・フィンチやライアン・ベンジャミンのコミックアートを扱った動画はどれも人気で、視聴者が興味を持っている分野に会社として進出している」

プロコペンコはかねて共通のコネクションを通じてマーベルに共同講座の開講を持ちかけていたといい、今回の提携合意に喜んでいる。
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編集=荻原藤緒

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