国会における議員からの大麻に関する質問が相次ぐ
日本における大麻取締法の改正の状況ですが、今国会において務台俊介議員と杉田水脈議員がそれぞれ質問を行いました。2月20日に開かれた衆議院予算委員会第五分科会では、務台俊介議員が大麻についての質疑を行いました。務台議員は長野県選出議員ですが、地元での大麻の必要性、大麻草自身の有用性について述べ、期待を寄せる旨の意見があり、加藤厚労相もこれに対して「必要性を認識している」と答弁しました。
また、次の日となる2月21日には衆議院予算委員会第七分科会で杉田水脈議員から伝統的な大麻栽培についての必要性が述べられました。またグリーンラッシュにも言及され、経済的にも意義があると質疑されていました。
このように連続した大麻の質問があったことはこれまでなかったと思います。
これらもまさに法改正の機運が高まっている証左ではないでしょうか。
進む大麻製剤を用いた治験と栽培側の結束
法改正の大きな目的は伝統的大麻の活性化と、医療大麻の解禁と使用罪の創設です。とりわけ産業における大麻の活用は、医療と栽培とCBDの3つだと考えますが、医療と栽培についてはかなり業界としてのまとまりが感じられます。
医療では、12月15日に難治性てんかんの治験中のエピディオレックスの初投与が行われたと発表がありました。FDAですでに認証されている薬ですのでサードフェーズ試験から始められますし、早ければ、2026年頃には承認される可能性があります。治験中なので、なんとも言い難いですが、政治・医療・患者会が一体となって進めています。
栽培では、伝統的な大麻栽培に向けてこちらもまとまりがあります。3月16日には自民党と共同で麻産業創造開発機構が勉強会を開きました。上記の務台議員・杉田議員も機構が絡んでいる「産業や伝統文化等への麻の活用に関する勉強会」の所属議員です。こちらは勉強会と称していますが、自民党の部会です。
大麻栽培者はもともと5万人程度いたとされていますが、今では30人弱と大変厳しい状況になっており、神社における神事に使う麻などが中国産になってしまうという問題意識を持ち、神道の関係者と栽培関係者が自民党と連携して動いています。
生前は安倍元首相が中心となり尽力された部会で、昨年の骨太の方針収載に大きく影響力を持っていたと聞いております。
勉強会の中で医師やCBD事業者も出てきましたが、医療は上記のてんかん薬に向けて、CBDは下記に記しますがまとまりが唯一ないカオス状態なので、麻産業想像開発機構は麻栽培に一本化したほうがよいと個人的には感じました。
なにはともあれ、医療と栽培はまとまりがあり、同じ方向を向いて動いています。
他方、CBD事業はどうなっているでしょうか。