スポーツ

2023.05.26

「ショウヘイに残ってもらうために」大谷残留を願うエンゼルス同僚の秘めた闘志

Getty Imges

チームメイトたちも、大谷が今後についてどう考えているのかはよくわからないと認めている。ファンたちと同じように、チームの関係者らも、時おり出てくる大谷に関する匿名筋の記事を読んでいるという。

チームメイトたちはみな大谷のFAについては立ち入らず、そっとしておくようにしている。誰もあからさまに残留を働きかけたりはしない。

けれど彼らは、大谷にとって何が最高の「口説き文句」になるかは知っている。

「俺たちは勝たなきゃいけない」とウォードは力を込める。「ショウヘイは勝ちたいんだ。それはみんなが知ってる。みんな、彼にここに居続けてほしいに決まってるじゃないか。じゃあ、どうすればいいか。いちばんいいのは勝つことだ。勝って、彼がいるべき球団はここだ、マウンドに立つのも、打席に入るのもこのチームだって、証明するんだよ」

「とにかく、シーズンを通して、いいチームで、勝つためなら何でもやるっていう姿勢を、彼の前にも示していかないとね」

チームのきずなの強さは誰もが認める。監督として采配を振るうネビンは、それを最もよく知る1人だ。

「結束力の高い、いいチームですよ。選手たちは球場を離れても、いっしょに多くの時間を過ごしています。このチームでプレーするのが好きなんでしょう」

そんなチームにとって、課題はやはり優勝だ。24日現在、エンゼルスは28勝23敗でリーグ3位。首位のテキサス・レンジャーズとは4ゲーム差となっている。

今シーズンのエンゼルスは悪くないものの、優勝街道まっしぐらというわけではない。

「本当はもうちょっといい成績だといいんだけどともあれ今年はこれまでとは空気が違うと感じる」とウォードは語る。「毎試合勝っていくという意気込みで戦ってるんだ。最後のアウトまで手を抜かない。こうした姿勢こそ、チームのめざす場所、優勝へと導いてくれるんだと思う」

その場所にたどり着くことは、大谷をエンゼルスに引き留めるとっておきの方法でもあるだろう。

ウォードはいう。「いい方に働くのは確かだろうね」

forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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