Web3.0活用の地方創生プロジェクト数が1年で8倍に NFT関連が目立つワケ

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政府は2022年6月、デジタル社会を実現するための政策を示した「重点計画」の改定版を閣議決定。基本戦略の1つにWeb3.0を盛り込み、推進に注力している。

そうしたなか、全国の地方自治体ではWeb3.0を活用するケースが増えている。分散型自律組織「DAO」のコンサルティング・実務支援を行うガイアックスは、2023年3月〜5月まで、全国の自治体を対象(※)にWeb3.0を用いた地方創生の取り組みについて調査を実施した。

その結果、2022年4月時点ではWeb3.0を用いた地方創生プロジェクト数が全国の自治体で14件だったのに対し、1年後の2023年4月には、約8倍に当たる111件まで増加。地方自治体でのWeb3.0活用が、急速に拡大していることが明らかになった。一方で、47都道府県に1718ある市町村のうち、その数は約6%にとどまる結果に。Web3.0を活用していない自治体が大半で、導入余地がまだ大きく残されていることが分かる。

なかでも顕著な増加を見せたのは、NFTを活用した地方創生の取り組みで、プロジェクト数は62。全体の半数以上を占めた。要因のひとつに、ふるさと納税への返礼品としての活用が挙げられる。他にも、地方自治体での事例としては、デジタル住民票としてのNFT活用や地域の特色を盛り込んだNFTアートとしての活用などがある。

ガイアックスweb3事業本部長で一般社団法人日本ブロックチェーン協会理事の峯 荒夢氏は、地方創生でNFT活用が急速に広まった理由として、地方自治体がWeb3.0に初めて着手するうえで、比較的容易なプロジェクトであることが考えられると説明。これからはNFTをきっかけとして、より本格的なWeb3.0の活用に踏み込んでいく自治体が増えていくとの見込みを示した。さらに、この1年で急速に増えたNFT×地方創生の取り組みも、その一定数がDAOに発展していくだろうと予測。

「DAOを通じて、NFT購入者であるデジタル住民と、現地に住まわれているリアル住民との交流が実現し、交流人口の創出にとどまらず、さらなる新しいプロジェクトを生み出し続けていくことでしょう」(峯氏)

※ 2023年4月までに開始し、右記の3要素を満たすプロジェクト。「web3(NFT、DAO等)・メタバースを活用していること」「地方自治体やその外郭団体が連携、公認もしくは後援等していること」「取り組みの対象が地方創生や地方の資金獲得であること」。1プロジェクトに複数自治体が参画の際は自治体数を計上

プレスリリース

文 = 大柏真佑実

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