日立と東芝が台湾の次期新幹線を受注、期待される最新型のスペック

プレスリリースより

日立製作所と東芝、東芝インフラシステムなどで構成されるHitachi Toshiba Supreme Consortium(HTSC)は5月18日、台湾の高速鉄道事業者である台灣高速鐵路股份(台湾高鐵)から新型の高速鉄道車両12編成、合わせて144両を受注したことを発表した。受注金額は約1240億円に上る。HTSCは、JR東海の最新型新幹線車両N700Sをベースとした車両を製作し、2026年から順次納めていく予定。

台湾高鐵は2007年、海外で初めて日本の新幹線システムを取り入れ、台北・高雄間の350kmを結ぶ高速鉄道を開業した。今回は、輸送力の増強を目的として車両を発注した。

新型車両の一編成あたりの長さは約300mで、最高時速300kmで営業運転可能。現行の700Tよりも軽量で空力特性に優れ、機器の小型軽量化と電力消費量削減も実現している。さらに、停電時でも低速で自力走行できるリチウムイオンバッテリー(SCiB)を採用している。

当初、台湾高鐵との価格交渉が難航し、2019年2月および2020年8月に行われた2度の国際入札は、不調に終わっていた。しかしその後、協議を重ねて日本の企業連合が受注を勝ち取った。台湾の大地を疾走する日本発、新型新幹線の勇姿が、待ち望まれる。

プレスリリース

文 = 大柏真佑実

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