そうした中で、政府はさまざまな対策を模索していますが、主婦層を中心に「少子化について」のアンケートをしゅふJOB総研が実施しています。
それによりますと、少子化の原因になっていると思うものとして、「子育てにお金がかかりすぎる」という回答が74.2%とトップとなりました。続いて、「子育ての負担が女性に偏っている」(63.2%)、「子育てと両立しやすい仕事が少ない」(60.3%)、「結婚する人が少ない」(57.8%)とここまでが50%を超える回答を得ており、多くの女性がこの4大要因に問題があると考えているようです。
一方で、第二次ベビーブーム以降は、女性の社会進出が緩やかながら増えつづけており、労働力人口総数に占める女性の割合は、2021年に44.6%と約30年から4%ほど増えています。そうした、女性が仕事をすることと出生数との関係性については、「出生数とは関係ない」と回答した人は26.2%で、「出生数を増やすには女性が仕事をした方がいい」(5.4%)、出生数を増やすには上が仕事をしないほうがよい」(9.9%)より多くの女性が考えているようです。
「出生数とは関係ない」と回答をした人のコメントでは、「何かのせいではなく自分自身の考え方の問題」「仕事をしていても周りの環境が整っていれば任せられる」と、実際に働きながら子育てをしている人は多くおり、働くことが出生数に影響することは言い訳にすぎないと考えている人が多いようです。また、「出生数を増やすには女性が仕事をした方がいい」と回答した人のコメントには、「金銭の負担が緩和される。男性だけでは不安」「一時金も正直少なく、出産費用を稼ぐためには仕事をせざるを得ない」など、出産・子育てにかなり費用がかかる不安を口にする人が多いようです。
子供1人を育てるだけでもかなりのお金がかかります。ただ、今後人口減少を防ぐためには、女性1人が2人以上出生する必要があり、そうなるとかかる費用も大幅に必要です。政府は、こうした金銭面の不安を解消しつつ、仕事との両立、育児の負担の軽減する環境づくりを早急に整えていかないと、少子化の歯止めは難しいのではないでしょうか。
出典:しゅふJOB総研「少子化にについて」のアンケート調査より