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2023.05.24 07:30

Amazon幹部が明かす「プレミアムで安いFireタブレットを開発する」理由

エンタメを超えて、仕事や学習にも活用できるFireタブレットを目指した

Amazonのサーニオ氏に、最大サイズのFireタブレットが企画開発された背景から聞いた。

「Fireタブレットは発売から10年間、日本のユーザーのみなさんからも変わることなく好評価をいただいています。Fireタブレットはエンターテインメントデバイスとしてお客様の生活に浸透してきました。近年は11インチ以上の大きなタブレットを求めるユーザーのニーズが高まり、さらに目的も仕事から学習まで、生産性の向上を追求できるタブレットに期待がシフトしていることも、さまざまな調査から見えてきました」(サーニオ氏)

サーニオ氏は、Fire Max 11がユーザーに高い生産性をもたらすことができるように「8歳の子どもから、80歳のお年寄りまで、誰もが簡単に最先端のテクノロジーを直感的に使いこなせるタブレットにすること」を重視したという。

専用のキーボードとスタイラスペンについても「Ease of use(使いやすさ)」を徹底的に追求した。

Fire Max 11のため専用に設計されたスタイラスペン。USI2.0規格との互換性があるFire Max 11のため専用に設計されたスタイラスペン。USI2.0規格との互換性がある

「なぜならFire Max 11が目指すところの『Beyond Entertainment(エンターテインメントを超えた多機能性)』のコンセプトを実現して、ユーザーに高い生産性をもたらすためとても重要なアクセサリーだからです。タブレット本体との接続、充電などの手間は極力省きたいと考えました。高い耐久性能を備え、軽くどこにでも携帯できるアクセサリーとしています」(サーニオ氏)

プレミアムなデバイスを安価に届けられる理由

Fireタブレットシリーズが、高いコスパを実現できる理由をサーニオ氏は次のように語っている。

「Amazonは自社のプレミアムなデバイスを、プレミアムではない価格でユーザーに提供することに重きを置いています。デバイスは販売したら終わりでなく、ユーザーの手元に渡った後も、ユーザーとの関係を長期的な視点からより良いものにするサービスとの連携が大切であると考えます。日々愛用したくなるデバイスをユーザーの手元に届けることができれば、Amazonによる映像配信や電子書籍、オンラインショッピングなど充実したサービスとユーザーとの出会いも促進されます」(サーニオ氏)
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編集=安井克至

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