「常に空を観察し、特徴的なドローンの音がしないか絶えず耳を澄ませること」とロシアン・エンジニアはアドバイスする。
一番いいのは気づかれないようにすることだ。ロシアン・エンジニアは迷彩柄のネットで陣地を覆うことを勧める。ビニール袋、掘り返された土、ゴミは非常に目立ち、陣地だとすぐにわかってしまうと警告する。また、多くのドローンは赤外線画像装置を搭載しており、ものによっては覆いを見透かせる。
頭上を覆うことは極めて重要だ。塹壕や小さな壕の中で身を縮めるだけでは「死は必ず上空から飛んでくる」これは苦労して学んだことだ。塹壕に身を寄せていたロシア兵らが、一部の兵士は寝袋に入ったまま爆撃される映像は多数ある。覆いがなければ、どんな穴も丸見えの墓穴に過ぎない。
そして、絶対に動かないでいることが大事だ。「上空から存在を把握される主な要因は動きだ」とロシアン・エンジニアは指摘する。
もし見つかったらドローンを撃ってみてもいいが、これはドローンが低空飛行しているときしか通用しない方法で、成功率を高めるには多くの撃ち手が必要だ。別の選択肢は走って逃げることだ。
ロシアン・エンジニアは「常に動くこと。ドローンは動かない標的しか狙えない」と述べ、ドローンのバッテリーが少なくなって充電のために戻らなければならなくなるまで、約10分間うまく切り抜ける必要があると指摘する。だがドローンは「回転式」で運用され、1機が戻ると別のドローンが飛来するかもしれず、逃げるのはそう簡単ではないかもしれないとも話す。
動画によると、戦争が始まった当初、ドローンは静止した標的しか攻撃できなかったが、一部の操縦士は動く標的への攻撃を習得しつつある。運と判断力があれば、走っている軍隊を攻撃することもできる。ロシア兵がジグザグに走りながらドローンから逃げている様子が目撃されている。
あるいは、訓練の映像にあるように、有名なドローン爆弾よけの回転を試すこともできる。
「仰向けに寝て、ドローンを見て」とロシアン・エンジニアはいう。「ドローンが爆弾を投下したら、立ち上がらずにすぐさま横に回転する。2回転がったら、胎児のような姿勢をとり、爆発の方向に顔を向ける。そうすることで、爆弾の影響を受ける面積を小さくできる」