北米

2023.05.21

6月19日は米国の新しい祝日「ジューンティーンス」

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アメリカ合衆国における奴隷制の廃止を祝う祝日であるJuneteenth(ジューンティーンス)は、新型コロナウイルスが国家緊急事態でなくなった2023年、本格的に祝われることになりそうだ。

ジューンティーンス(「June」と「nineteenth」の組み合わせ)は6月19日に祝われ、今年は月曜日だ。

リンカーン元大統領が奴隷解放宣言を出してから約3年後、1865年6月19日に南北戦争の終結と奴隷制の廃止の知らせがテキサス州民にようやく届き、現在のジューンティーンスとして祝われるようになった。

Juneteenth.comによると、1865年4月に南軍のロバート・E・リー将軍が降伏した後、6月にゴードン・グレンジャー将軍がテキサス州ガルベストンに到着し、奴隷の自由を宣言する「一般命令第3号」を読み上げた。

米国議会図書館によると、リンカーンは南北戦争中、南軍州の奴隷にされた人々に、黒人を受け入れていた北軍への支援を促すための軍事戦略として、奴隷解放宣言と奴隷制の廃止を発表した。

いつから始まった?

ガルベストンのアフリカ系アメリカ人の間では、1866年からジューンティーンスを祝う祈りの集会や食事が行われていた。

それから100年以上が経ち、テキサス州下院法案1016は、ジューンティーンスを「奴隷解放の日」と宣言し、2021年にバイデン大統領が連邦の祝日にするまで、州職員の有給休暇として、ジューンティーンスを認める唯一の州となった。

いつ連邦の祝日になったのか?

ジョー・バイデン大統領は、ジョージ・フロイドの死後、警察の残虐行為に対する大規模な抗議とこの祝日を認めようとする動きが始まった翌年の2021年に、ジューンティーンスを連邦の祝日とすることを宣言した。

どのように祝われるか?

アトランタ:6月16日から18日にかけて、ライブ、フード、ビジネスのベンダーが参加する第11回ジューンティーンス・アトランタ・パレード&ミュージック・フェスティバルが開催される

ニューヨーク州ブルックリン:第14回ジューンティーンスNYCは、6月16日から18日までの3日間、地域に良い影響を与えた市内の28人を称える表彰式、フェスティバル、コンサート、パレード、ファッションショーで構成されている

ヒューストン/ガルベストン:ジューンティーンス発祥の地では、パレード、ピクニック、マイノリティ女性のためのビジネスサミット、レクチャーシリーズなど、新しい連邦祝日を祝うイベントが行われる

ニューオーリンズ:ニューオーリンズ市は、歴史的なトレム地区で、フェスティバルと自由ガラでジューンティーンスを祝う

フィラデルフィア:フィラデルフィアのジューンティーンスは、パレード、ポップアップショップ、カーニバル、音楽祭など、1週間にわたって祝われる

ジューンティーンスを祝わない州は?

連邦政府の祝日であるにもかかわらず、ジューンティーンスを祝日として認めていない州もある。ピュー・リサーチによると、次の26の州では、この日を休みと認めていない。

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forbes.com 原文

翻訳=上西雄太

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