オルタナティブ・ミュージック・ジャンルも
東南アジアでは、ラップやエレクトロポップなど、よりエッジの効いた音楽ジャンルが人気を博している。カンボジアでは、VannDa(ヴァンダ)がクメール語と英語によるタイトなラップと地元の伝統楽器の使用により、地域的に有名になった。6月にセカンドアルバム『Skull 2 (Season 1)(原題)』をリリース後、タイとシンガポールでツアーを行っている。
カンボジアの伝統楽器であるリュートのスペシャリストであり、クメール・ルージュによる大量虐殺を生き延びた数少ない音楽家の一人であるコン・ネイを迎えた最大の楽曲『Time to Rise』で、ヴァンダは最近YouTubeの1億ビューを達成した。
2019年に国産レーベルBaramey Production(バラミープロダクション)と契約したヴァンダは、タイのラッパーOG Bobby(OGボビー)やF.HERO(エフ・ヒーロー)とコラボするようになった。
一方、20歳のShye(シャイ)は、本名をTrinity Shye-Anne Brown(トリニティ・シャイ・アン・ブラウン)といい、独学でエレクトロ・ポップを歌うシンガー。Garageband(ガレージバンド)で実験した後、新しいジャンルやボーカルテクニックを研究し、自分のスタイルを確立した。
シンガポール出身の彼女は、4枚のLPと複数のEPをリリースしている。最近、同じくシンガポール出身のスター、Rangga Jones(ランガ・ジョーンズ)と組んで、大人になることの葛藤をテーマにしたEPを制作した。
シャイは、3月にテキサス州オースティンで開催されたSXSWの、アジア系アーティストを集めたフェスティバル「Tiger Den(タイガー・デン)」に出演し、2022年の英国NME音楽賞でアジア部門の最優秀新人賞を受賞している。