今回のラウンドは、日本の東京海上が主導し、ニューヨークの保険大手メットライフの投資部門とマレーシアの政府系ファンドのカザナ・ナショナルらが参加した。Bolttechの累計調達額は4億600万ドルに達した。
同社の他の出資元には、リーの投資会社のパシフィック・センチュリー・グループやシンガポール政府の投資機関のEDBI、スペインのVCファンドのMundi Ventures、サンフランシスコのVC企業Activant Capitalが含まれている。
リーはBolttechの会長を務めており、BolttechのグループCEOのRob Schimekはかつて、パシフィック社の支配下にある生命保険会社FWDのCCO(最高商務責任者)を務めていた。
Bolttechは、デジタル完結型の保険を提供するインシュアテック企業で、シンガポールや米国など世界30カ国の約800社を対象に事業を展開している。サムスンは、Bolttechのプラットフォームを利用して店頭で電子デバイスのプロテクション保険を販売している。同社は、今回調達した資金を、独自技術への投資や採用、国際展開のための買収に用いる予定という。
アジアの保険業界では、パンデミック後にテクノロジーの導入が加速し、インシュアテックのスタートアップが勢いを増している。昨年のフォーブスアジアの注目100社リスト(Asia 100 to Watch)には、2つのこの分野の新興企業が選出された。上海を拠点とするG-hcareは、平安保険グループなどの中国の保険会社と提携しており、香港を拠点とするOneDegreeは、2021年8月の調達ラウンドで2800万ドルを調達していた。
(forbes.com 原文)