宇宙

2023.05.22 14:00

火星の未踏地を探索する欧州宇宙機関の探査車「ExoMars」

火星探査車ExoMarsの想像図(ESA)

ESAの探査車は、ソーラーパネルを使って動作するため、火星の冬には砂塵嵐に見舞われるおそれがある。
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「着陸後、数週間か数カ月のうちにExoMarsの主要な科学目的を達成できることを心から願っています」とカーターはいう。

ESAのExoMarsは、着陸後そこから数メートルしか離れていない科学的に価値の高い場所に移動できる点で期待されている。地表に露出した岩層と、火星表面から2メートルほど下から掘削して標本を収集する初めての探査車になるだろう。


オクシア平原は古代火星の海と面していたのか?

軌道からの観測によると、オクシア平原にかつて水が溜まっていた証拠がある。しかしカーターは、その水位になるためには、火星の北部平野の一部をいっぱいにするほど膨大な量の水が必要になる。「おそらくオクシア平野は、古代の海の際にあったと思います」と、火星に地中海の大きさに近い海が複数あったことがわかっているとカーターは話す。

カーターたちは科学的な目標を視野に入れている

火星の科学や水と生命はどこにでも存在したという考えを誇張するのは簡単だが、正直なところ私たちはわかっていないとカーターはいう。
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カーターは、火星にはかつて海があったとする考えには問題があると指摘する。ExoMarsはこの仮説の適切な検証材料を研究者に提供するはずだという。仮に探査車が海の証拠を見つけられなかったとしても、一過性の洪水や地表の風化をともなう現象の証拠が見つかる可能性は高く、カーターによると、それは宇宙生物学的には、古代の海以上に興味深いものかもしれない。

NASAの最近の探査車とは異なり、ESAはExoMarsにソーラーパネルを使用しており、10年かそれ以上正常に動作し続けることができるだろうとカーターはいう。

、ExoMarsが着陸からわずか数週間以内に、カーターのいう最重要目標である、過去の生命の生物学的痕跡を見つけることが期待されている。

forbes.com 原文

翻訳=高橋信夫

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