2023.06.04

時代を読む、ストーリーのあるホテルNo.28 「フォーシーズンズホテル東京大手町」

39階、ロビー階に造られた「THE LOUNGE」の水場。ここではティーソムリエが選ぶ日本茶のセレクションやアフタヌーンティーが楽しめる。

早いもので季節は初夏の装いである。コロナ収束の解放感も手伝い世界中のトラベラーが平和な時空を謳歌し、旅を始めた。

社会の最前線で活躍するエグゼクティブたちは多忙のために、旅がなかなかできないという人も多いかもしれない。

せめて週末、お気に入りのホテルにチェックインし、週の始まる月曜の朝まで、自分流のホテルライフを楽しんではいかがだろう。

日本の2023年は、数えきれないほどの魅惑のホテルが新規開業をし、さらに、数々の老舗ホテルでも新たな戦略を披露している。

ホテルジャーナリスト せきねきょうこ


東京のオフィス街、大手町で繰り広げるフォーシーズンズホテルのリゾート感

東京の中心地、大手町に、丸の内、京都に続き日本では3軒目となるフォーシーズンズホテル「フォーシーズンズホテル東京大手町」が開業し、この9月、早くも3年目を迎える。
上階に行くのが楽しみな華やかなエントランス。

上階に行くのが楽しみな華やかなエントランス。


エレガントなインテリアのロビーエリアなど公共の場と、客室をデザインしたのは、アジアのラグジュアリーリゾートのデザインで知られるインテリアデザイナー、ジャン・ミシェル・ギャシー率いるデニストン・インターナショナル・アーキテクト・アンド・プランナーズだ。

大胆なロビーの丸い天井、ガラス張りのラウンジ、ロビーから続くライブラリーなど空間には独特なモダニズムが漂う。ロビーのある39階、この最上階に揃うレストランエリアは、世界有数の高級ホテルでダイニングやラウンジなどを手掛けてきた「SPIN Design Studio(スピン デザイン スタジオ)」がデザイン。高級感とカジュアルな雰囲気が融合するきどらない食事時間が楽しめる。
「フォーシーズンズスイートワンベッドルーム」、洋室の内装には和のテイストが多く施され、ウォークインクローゼットやバスルームの仕切りドアには、 障子をイメージさせる引き戸を設置。

「フォーシーズンズスイートワンベッドルーム」、洋室の内装には和のテイストが多く施され、ウォークインクローゼットやバスルームの仕切りドアには、 障子をイメージさせる引き戸を設置。


チェックイン時、ロビー中央に飾られている生け花を見つけた。古典的な華道とは違う、新しい印象の華やかな生け花は、自然に植物が咲き誇る‘イングリッシュガーデン’のように見え、ヴィヴィッドな花々の選択に見入ってしまった。
丸い天井が印象的なレセプション。中央の生け花は頻繁に好感される。私の滞在時は明るい花の春らしい装いに和んだ。

丸い天井が印象的なレセプション。中央の生け花は頻繁に交換される。私の滞在時は明るい花の春らしい装いに和んだ。


フォーシーズンズホテルは、リゾートでもシティでも、常にラグジュアリーなトップブランドとして人気を誇り、そのエレガントな雰囲気が女性に共感を呼んでいる。ここ大手町は東京のビジネス中心街であり、整然としたインテリジェントビルが並ぶ中、男性の利用も多くある。

最上39階のロビー階からは皇居の緑や東京湾、好天ならば富士山も遠望できる好立地にある。「大手町ワンタワー」と「三井物産ビル」からなる「大手町ワン」のハイライト的な存在としてあるホテルは、ビルの3階、34階~39階を占有し、客室総数は190室が揃う。贅沢なシティホテルであると同時に、開放感のある造りから‘シティリゾート’としての利用もお勧めだ。
イタリア料理「Pigneto(ピニェート)」のアウトドアテラス。東京中のみならず、好天の日は富士山、東京湾も望む絶景。

イタリア料理「PIGNETO(ピニェート)」のアウトドアテラス。東京中のみならず、好天の日は富士山、東京湾も望む絶景。

次ページ > アフタヌーンティーのできるラウンジも

文=せきねきょうこ

タグ:

連載

Forbes TRAVEL

ForbesBrandVoice

人気記事