新規事業

2023.05.24

「ChatGPT周辺サービス」 優先見込み市場と今のマストアクション

「金(きん)」を採掘するのか、「つるはし」を売るのが先か。ChatGPTにまつわるバリューチェーンで儲かるのはどこか。ChatGPTのインターネット勃興期のビックウェーブに似た勢いに、スタートアップは可能性を模索する。

今回、VC(ベンチャーキャピタル)のK&Pパートナーズのコーディネーションで、Flutterを用いたスマホアプリ開発を手がけるスニフアウトとSEOライティングツールの開発を行うEXIDEAのメンバーがディスカッションすることになった。その一部をご紹介する。

K&Pパートナーズ(コーディネーター):経営者の「志」を重視する。独立系ベンチャーキャピタル。2013年設立。

スニフアウト:スマホアプリ開発生産性を劇的に向上するChatGPTのプロンプト集であるFlutter Promptsを提供するスタートアップ。2022年設立。

EXIDEA:GPTを活用したライティングツール、EmmaToolsを提供。最先端のデジタルマーケティングとテクノロジーを追求するスタートアップ。2013年設立。
スニフアウト 代表取締役 津本 海 (写真左)、K&Pパートナーズ 投資部 鈴木和 (写真左上)、EXIDEA 代表取締役 小川 卓真(写真右)、EXIDEA CTO 梶野尊弘(写真下)、EXIDEA 取締役 曽根康司(文責、写真右上)

スニフアウト 代表取締役 津本 海 (写真左)、K&Pパートナーズ 投資部 鈴木和 (写真左上)、EXIDEA 代表取締役 小川 卓真(写真右)、EXIDEA CTO 梶野尊弘(写真下)、EXIDEA 取締役 曽根康司(文責、写真右上)



スタートアップ2社が狙うChatGPTの周辺のサービス

K&Pパートナーズ鈴木和(以下、鈴木):今日はお集まりいただき、ありがとうございます。今回のディスカッションの趣旨は、当社と繋がりのある会社様との間で、当社も含め情報交換をさせていただいて、今後の投資の方針等に生かしていきたいと思っております。当社はVC(ベンチャー・キャピタル)ではありますが、投資ありきではなく、真に事業会社の成長に寄与できればいいと純粋に考えております。また、それが当社、K&Pパートナーズの事業コンセプトでもあります。

スニフアウト 代表取締役 津本 海(以下、津本):スニフアウトは東京大学の大学院の研究室メンバーで創業しており、 学術研究寄りの受託開発が得意な会社として立ち上がっています。

そのような経緯もあってChatGPTの話題が盛り上がる前はデータ分析やAIの受託開発をしていました。また、CTOがスマホアプリの開発が非常に得意だったので、アプリの受託開発をしたりしていました。私自身は前職でBtoB SaaSの新規事業の責任者をしていた経験を生かして、コンサルのお手伝いとかをする仕事をしていた次第です。

ChatGPTが話題になり始めた時からですかね。社内でChatGPT導入しますという時に、ガイドラインの作成をお手伝いしたり、ChatGPTを自社サービスに導入する実装を請け負うようになったという感じです。

そして、元々、Flutterを用いたスマホアプリ開発を手がけていたこともあり、2月末にChatGPTにアプリ開発のソースコードを書かせるための100以上の独自プロンプトを集めた「FlutterPrompts」をリリースした次第です。これを使えば、シンプルなスマホアプリであれば最短1週間でフロントの実装をすることが可能です。
次ページ > ターゲットは企業か、個人事業主か、エンドユーザーか?

文=曽根康司 編集=石井節子

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事