AI

2023.05.18 09:30

生成AIで企業の出張コスト削減を支援するツール「Navan」の実力

Navenの共同創業者でCTOのイラン・トゥイグ(Photo By Harry Murphy/Sportsfile for Web Summit via Getty Images)

Navenの共同創業者でCTOのイラン・トゥイグ(Photo By Harry Murphy/Sportsfile for Web Summit via Getty Images)

インフレが続き景気後退が迫る中、企業はコストの削減に躍起になっている。ロンドン・ヒースロー空港は先日、景気低迷と雇用削減のために出張者の減少が続いていると発表した。

こうした中、出張経費の管理ソリューションを提供する「Navan(ナヴァン)」が人工知能(AI)搭載の新機能をリリースし、企業がデータアナリストの手を借りることなく、出張予算を適正化することを可能にした。今年に入りTripActions(トリップアクションズ)から社名を変更したナヴァンは、バーチャルアシスタントの「Ava(アヴァ)」の機能を拡張し「出張者のためのスーパーアプリ」を目指している。

アヴァは、リアルタイムのデータアナリストの役割を果たし、旅行手配者や財務マネジャー、CFOを支援して出張経費の合理化を図っている。このツールの新機能はOpenAI(オープンAI)が開発したGPT-4のAPIを用いて開発されており、リアルタイムで支出データを分析して経費のインサイトを提供するほか、節約が可能な機会を特定してくれる。また、結果の要約をさまざまなフォーマットで生成することが可能だ。

ナヴァンのユーザーは、アヴァに出張費の分析や節約方法の提案、カテゴリごとの費用のサマリーなどの作成を依頼できる。また、プライバシーを遵守しつつ類似企業とコストを比較する機能や、将来の出張費を予測する機能の導入も計画されている。

ナヴァンでAIの取り組みを主導しているのは、同社の共同創業者でCTOのイラン・トゥイグだ。彼は、ChatGPTがリリースされた直後から、その潜在的なユースケースやアプリケーションの検討に熱中し、数週間のうちに最初のプロジェクトを立ち上げたという。

「私は6歳からテクノロジーに関心を抱いてきたが、これほど迅速に開発できるテクノロジーは経験したことがない。データと会話ができるのは画期的なことだ」と彼は語った。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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