ニューヨーク南部地区連邦裁判所に提出した申請書で、Vice Mediaは、5億〜10億ドルの負債を抱えていると述べた。また、同社の最大の債権者がフォートレス社で、その債権総額は約4億7500万ドルであることが明かされた。
ニューヨーク・タイムズによるとVice Mediaの買収を目指す債権者のコンソーシアムは、2億2500万ドルを提示した。この取引の一環として、債権者は売却手続き中も同社が運営を続けられるよう、2000万ドルを追加で貸し出すことに同意した。
この売却は、Vice Mediaがより良いオファーを受けない限り、今後2〜3カ月の間に完了する見通しという。
この破産手続きは、2017年に57億ドルと評価され、1年前にディズニーからの35億ドルの買収提案を断ったことが報じられたメディア企業の劇的な崩壊の幕開けとなる。同社は、ここ数年利益を出すのに苦労しており、2022年の収益は予測を1億ドルも下回っていた。
Vice Mediaは先月末にニュース番組のVice News Tonightの終了や、大規模な人員削減を発表した。デジタルメディア企業は広告収入の減少などの逆風に直面しており、4月にはBuzzFeedがニュース部門を完全に閉鎖すると発表した。
Vice Mediaの共同CEOのBruce DixonとHozefa Lokhandwalaは、声明の中で「今回の売却は、会社を強化し、長期的に成長できるようにするためのものだ」と述べ「Viceを若者にとって信頼できるブランドにする本物のジャーナリズムとコンテンツ制作を守ることにもなる」と付け加えた。
(forbes.com 原文)