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ビジネス

2023.06.04 09:30

カリフォルニアロールと寿司のギャップ その埋め方、活かし方

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日本の企業が世界に出るとき足りないものは何か? そのひとつがコミュニケーション、つまり伝える内容や伝え方だとしたら、どうすれば乗り越えていけるのか?

未開拓の日本の可能性を世界と繋ぐことをミッションとするKitchen & Companyの代表・中道大輔がナビゲートするPodcast「VISION TO THE FUTURE」とForbes JAPANがコラボレート。国内外で活躍する“視点”のあるゲストとともに、考え、発信していく。

Vol.40配信は、前回に引き続きLAからOS International Inc CEO 岡田繁和がゲスト。日本のいいものを海外の人たちに理解してもらうには、日本と海外の間にあるギャップを埋めなければならない。




中道:前回に引き続き、OS International Inc CEOの岡田茂樹さんをお迎えしています。岡田さんは日本の食品専門商社で海外事業を担当され、商品開発や輸入事業に従事されていました。

海外事業統括としてマネジメントや新規事業開拓を行っていた2014年、ロサンゼルスの輸入商社にヘッドハンティングされて渡米。2017年に独立して食品輸入会社、食品卸会社、レストランを同時に立ち上げ、一貫した食品販売のスキームを構築されました。

現在は飲食店に関わる食材輸出、輸入業、卸業のサポートやコンサルティングにも取り組まれています。前回、日本の食材などの"いいもの"を海外の人たちに伝えることは難しい。それが永遠のテーマだとおっしゃっていました。

岡田:例えばアメリカで寿司の主流はカリフォルニアロールですが、日本人からしたらこんなもの寿司じゃない、日本食じゃないと思うでしょう。でも、すっかりアメリカに馴染んでカルチャーになっています。

では、本物の寿司をどれくらいの人が知っているのか。LAやNYなどの大都市には寿司の高級店があるので本物に接する機会がありますが、中西部の方々は知らない人がほとんどです。

カルフォルニアロールのように日本文化が変化して現地に馴染んでいくのもいいけれど、日本にはもっと素晴らしい食文化があるということを伝えきれてないのはどうなのか。アメリカに馴染んだ文化は否定せずに、日本の本当の食文化も知ってもらう。それが食を伝える一番のカギだと思っています。

中道:海外の人は日本に来て、アニメとか寿司とかラーメンといったわかりやすいものをピックアップして自国に持ち帰り、自分たちで変えていきます。そこに日本政府はクールジャパンと言って乗っかっているけど、それは違うと思います。海外の人だってオーセンティックな日本を知りたいと思っているけど、日本はそこを伝える努力を一切していない。だからギャップが埋まらない。
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文=久野照美 編集=鈴木奈央

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