ループキャピタルのアナリストのロブ・サンダーソンとアラン・グールドは、生成AIのブームが「行動の変化」を引き起こし、ユーザーの既存の検索エンジンに対する依存度が低くなり、アルファベットの株価の重しとなる可能性があると、15日のメモで述べている。
彼らはアルファベットの目標株価を118ドルとしたが、これは、ファクトセットがまとめたアナリストの平均目標株価の130ドルを大きく下回っている。
ファクトセットによると、アルファベットの格下げは少なくとも3月3日以来で初めてとなる。
アルファベットの株価は15日に約1%下落したが、投資家は同社が10日に行ったAI関連のプレゼンテーションを好感しており、過去1週間では10%以上上昇している。
ループキャピタルがアルファベットの将来を懸念するのは、マイクロソフトが出資するChatGPTのような生成型AIチャットボットが、長年人々のウェブへの主要な入り口であったグーグルの地位を脅かすと考えられるからだ。
しかし、AI戦争がアルファベット株の上昇を抑制したとしても、同社は世界最大級の上場企業であり、1兆4000億ドルという時価総額は、アップルやマイクロソフト、サウジアラムコに次ぐ規模だ。
「グーグルは、AI分野で比類のないコンピテンシーを持ち、長期的にはこのテクノロジーの主要な受益者となる」とサンダーソンとグールドは述べたが、この見方は、先週のグーグルの年次開発者会議の後に多くのアナリストが表明した強気の意見と一致する。バンク・オブ・アメリカやゴールドマン・サックス、UBS、JPモルガンらは先週末のメモで、アルファベットに対する買い評価を改めて表明した。
サンダーソンとグールドは15日のもう1つのメモで、フェイスブックとインスタグラムの親会社のメタの株価をホールドから買いに格上げし、目標株価を320ドルに設定し、37%の上昇が見込めると述べている。彼らは、マクロ経済の潮目の変化や短編動画機能の「リール」への信頼、広告におけるメタのAIへの注力がすべて株価の上昇につながると考えている。メタの株価は15日に2%以上上昇した。
(forbes.com 原文)