国内

2023.05.17

「バイオ炭」で低環境負荷の野菜生産 トーイングが8.4億円調達

提供=TOWING

農地の土壌環境を短期間で改良する「バイオ炭」などを開発する「TOWING(トーイング)」は5月17日、8.4億円の資金調達を行ったと発表した。

同社は名古屋大学発のスタートアップとして2020年に創業。開発、販売を行っている「バイオ炭」は、堆肥の代わりに使うことで、通常は数年かかる良質な土壌作りをわずか1カ月でできるという商品だ。化学肥料を減らし、二酸化炭素排出量の少ない栽培が可能になる。

すでに24都道府県で試験導入を開始し、7つの生産法人への試験導入では、20〜70%の増収を確認しているという。2023年度中には47都道府県、そして海外展開に向けて活動を拡大する予定だ。

そのほか、バイオ炭を利用して栽培した苗や、自社農園で育てた野菜なども販売している。



さらに宇宙での農業実現に向けた取り組みも行っており、今年2月には大林組と共同実験を実施。月の模擬砂と有機質肥料を用い、小松菜の栽培に成功している。

今回の投資家は以下。

・既存投資家
Beyond Next Ventures、epiST Ventures、NOBUNAGAキャピタルビレッジ
・新規
三菱UFJキャピタル、U3イノベーションズ、kemuri ventures、愛知キャピタル、東海東京インベストメント、京銀リース・キャピタル、静岡キャピタル、東邦ガス、SBプレイヤーズ、名古屋中小企業投資育成
・融資
日本政策金融公庫、愛知銀行

文=露原直人

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