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2023.05.16 12:00

その時がきただけのこと、米国で多くの小売企業が今年も倒産

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パンデミックが終わり、少なくとも公式には現実に戻った今、小売企業は過去の過ちに向き合っている。その過ちとは多すぎる店舗、多額の負債、あまりに少ない顧客だ。
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負債を抱え込んだ小売企業は売上と利益が悪化する中で支払いに苦労している。例えば家庭用品ディスカウントショップのチューズデー・モーニングは、2月にここ2年で2回目の破産を申請した際「極めて負担の大きい負債」に言及した。同社の純有利子負債は2019年の2300万ドル(約31億円)から昨年は約2億5000万ドル(約340億円)へと10倍に膨れた。その間、売上は25%減少した。

Christmas Tree Shops (クリスマスツリー・ショップ)は今月初めに破産を申請した際「負担の大きい負債」を原因に挙げた。同社を保有するHandil Holdings(ハンディル・ホールディングス)は裁判所に出した文書に負債は1億ドル(約136億円)と記載している。

現在、小売企業の12%がS&PグローバルからCCCの格付けを受けている。CCCは業績が悪化して債務不履行になる可能性が五分五分であることを意味する。12%という数字は昨年の2倍、一昨年の3倍だ。
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法律事務所Ballard Spahr(バラード・スパア)の弁護士で、数十年にわたって小売業の倒産を扱ってきたクレイグ・ガンツは「これらの企業の多くはコロナ以前は実質的にゾンビ企業だった」と語った。「主に借金して生き延びていたが、今や金利が高すぎて借り入れることができなくなった」と指摘した。

S&Pグローバル・レーティングスの小売・消費者部門を統括するサラ・ワイスは「成長分野に投資するため、あるいは一息つくためであろうと、小売業者の新たな借り入れは連邦準備制度理事会の急速な利上げによってこれまで以上にコストがかかるものにになっている」と話した。

その上で「大きなストレスがかかっていて、今後1年ほどで市場進出する必要がある企業は非常に厳しい状況に置かれることになるだろう」との見通しを示した。

一方で、支払いはしなければならない。従業員への給与、商品補充の費用、光熱費を賄えるだけの買い物客を獲得できていない、時代遅れの不恰好な大型店舗を抱える小売業者にとって諸経費は特に悩ましい。小売調査会社Customer Growth Partners(コンシューマー・グロース・パートナーズ)創業者のクレイグ・ジョンソンは「家具・設備部門は店舗数が多すぎることで悪名高い」と指摘。「これらの企業の倒産の種は数年前ではなく、数十年前に撒かれていた」と語った。

forbes.com 原文

翻訳=溝口慈子

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