健康

2023.06.07 07:30

子どものいびきと睡眠時無呼吸症候群

Blend Images - Inti St Clair / Getty Images

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睡眠時無呼吸症候群の子どもは、ほとんどの場合、いびきをかく。呼吸が苦しいため眠りが浅く、また呼吸が一定期間停止し、息が詰まっているような音がすることがある。呼吸に苦しんでいる子どもは、簡単に目を覚ましてしまう。また、幼い子どもの場合、時に胸が吸い込まれるような状態になるので奇妙な姿勢で眠るようになる。寝てる時には汗をたくさんかくことがあり、場合によってはおねしょをしてしまう。そして朝、目が覚めると口が渇いていたり、頭痛がしたり、また頭がぼーっとすることがある。

睡眠時無呼吸症候群とは

睡眠時無呼吸症候群とは、子どもが寝ているときに短時間呼吸が止まる病気である。夜間に何度も呼吸が止まる傾向があり、1回の呼吸停止期間は10秒から1分程度だ。通常、このような呼吸の停止は、気道が塞がれることによって生じる。子どもの場合、大きな扁桃腺やアデノイドが原因となって気道が塞がれることがほとんどで、閉塞性睡眠時無呼吸症候群と呼ばれている。その他にも中枢性睡眠時無呼吸症候群と呼ばれる病状があり、これは脳が呼吸をコントロールする方法に問題があるために生じる。

日中の症状

睡眠時無呼吸症候群の子どもは、日中にさまざまな問題を抱えてしまう。乳幼児はミルクの飲みが悪いため体重が増えず、発達が遅れる場合があり、年長児は、多動や攻撃的な行動、学習の困難や集中力の欠如など、その挙動に問題が生じる場合がある。日中に眠いと、性格が変わってしまったり、学校でうまくいかなかったり、人との付き合い方に問題が出てきたりすることがあるのだ。睡眠時無呼吸症候群の子どもは、発達の多くの分野で遅れをとる可能性がある。イライラしたり落ち込んだりすることもあり、また長期的には睡眠時無呼吸症候群を治療しないと、心臓病や高血圧の原因にもなってしまう。

子どもの家族への影響

子どもの睡眠時無呼吸症候群は、その家族にとって非常に心配なことだ。上記のような挙動が学校でのさまざまな問題につながる可能性があり、家族全員にとってのストレスとなってしまうかもしれない。

睡眠時無呼吸症候群の原因は何か

子どもの場合、肥満もその一因となる場合もあるが、いびきや睡眠時無呼吸症候群の最も一般的な原因は、扁桃腺やアデノイドが通常より大きいことだ。例えば、ダウン症の子どもは舌が大きく、気道を塞いでしまう可能性がある。また、顎が小さかったり後退している子どもは、睡眠時無呼吸症候群をより発症しやすい。口蓋裂の手術を受けた子どもも、睡眠時無呼吸症候群のリスクが高くなる可能性がある。
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編集=石井節子・伏見比那子

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