同団体は、2021年度、日本赤十字と共同で21の小中高校を対象に「JRCオンライン語り部LIVE」を実施しました。その効果を調べるために、直前、直後、年度末の3回に分けてアンケート調査を行ったところ、「自分のなかで変わったことがある」と答えた子どもが、話を聞いた直後では85.6パーセント、しばらく間をおいた年度末の調査でも73.5パーセントいたことがわかりました。
具体的には、自分の身を守れるようにちゃんと考えようと思った、大切な人を守りたいという気持ちになった、それまで映像などを見ても他人事と感じていたが、話を聞いて「もし自分だったら」と考えるようになった、などと防災意識が大きく変化しています。また、家族や地域の人に挨拶をするようになった、1日1日を大切に過ごすようになった、さらには「この命や日常はたくさんの人に守られながらあるから、家族や友だち、地域の人、それぞれに感謝しながら生きていきたい」といった精神面での変化も見られました。
行動についても、年度末の調査で65パーセントの子どもたちが語り部の話を家族に伝えたと答えています。また、ハザードマップ、避難計画、家族の集合場所の確認、家具の固定、防災バッグの準備などを実行しています。
災害大国とも言われる日本ですが、諸外国に比べて災害による被害が小さいのは、子どものころから防災意識が高いからだとする海外の評価を聞いたことがあります。まさに、災害リテラシーです。それを育てるもっとも効果的な方法は、実際の被災者から直接体験談を聞くことでしょう。現在、3.11メモリアルネットワークの語り部プログラムは、申し込みに応じて現地で実施されています。詳しくは3.11メモリアルネットワークの「学ぶ」サイトをご覧ください。
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