カナダの議会が審議中のC-18と呼ばれる法案は、メタやGoogle(グーグル)などの企業に、カナダのメディア企業と契約し、コンテンツへのリンクに対価を支払うことを求めている。この費用は、年間数億ドルにのぼる可能性がある。法案はすでに下院を通過し、現在は上院の運輸・通信委員会で審議されている。
「この法案が成立すれば、当社は不利な立場に置かれることになる。その結果、欠陥のある不公平な規制環境で運営するか、カナダでのニュースコンテンツの提供を終了するかのいずれかを選ぶことになる。当社は、不本意ではあるが、ニュースコンテンツの提供停止を選択することになる」と、メタの国際関係部門のプレジデント、ニック・クレッグは述べている。
カナダ政府が検討しているものと似た法案は、2021年にオーストラリアで制定されたが、カナダでの法律は一歩踏み込んだものであり、クレッグは、カナダがウェブページへのリンクに対して料金を請求する世界初の民主主義国家になると述べている。
クレッグは、この法案について話し合う上院委員会の聴聞会に出席する予定だったが、会議の焦点が変わったとして出席を取りやめ、代わりにメタのグローバルポリシーの取締役、ケビン・チャンと、カナダのパブリックポリシー主任、レイチェル・カランらを出席させた。
クレッグはまた、フェイスブックのフィードが2022年4月までの12カ月間で、カナダのニュースパブリッシャーに19億回以上のクリックを送り、これが「無料のマーケティング」として、2300万ドル以上の価値を持つと述べている。
「実際のところ、ユーザーはニュースを目当てに当社のプラットフォームに来ているわけではない。彼らは人生の浮き沈みを共有したり、幸せや悲しみ、楽しいものをシェアするために当社のサービスを利用している。ニュース記事へのリンクは投稿のうちのごく一部であり、フェイスブックのフィードで見るコンテンツの3%未満だ」と彼は述べている。
(forbes.com 原文)