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2023.05.22 09:30

スモール・ジャイアンツ アワードのファイナリストが決まるまで

Forbes JAPAN編集部
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ビジネスのヒントが満載

アワードの様子はライブ配信で届けられたが、その舞台となった会場は熱気に溢れていた。全国から集まった各社のプレゼンテーションの持ち時間はそれぞれたった5分ずつではあったものの、審査員たちも思わず前のめりになり、「興奮してきちゃって」と入山教授がジャケットを脱ぎ出すほど、その会社の熱いストーリーに没入した。


ファイナリストである環境大善は、牛の尿を微生物によって発酵させた「善玉活性水」が入ったボトルを持参。審査員それぞれが配られたボトルに鼻を近づけ、恐る恐る匂いをかいでみる場面もあった。

その後も、ベンチャー型事業承継の代表理事を務める山野千枝をゲストに迎え、Forbes JAPAN Web編集長の谷本有香がモデレーターを務める特別セッション「ファイナリスト7社をもっと深掘りして、中小企業の勝ち筋を考えよう!」も開催。「ぶっちゃけ世界をとれると思っている」などの質問に、各社が○×のふだを上げて答えるコーナーなど、受賞企業の経営者の思考回路が垣間見え、大いに盛り上がった。


その裏で行われていた審査会も同じく白熱。実はタイムリミットぎりぎりまで議論が続いていた。プレゼンテーションの巧さではなく、その企業がもつ本質的な価値について、業績推移や可能性を含めた審議が行われた結果、筑水キャニコムがグランプリに輝いた。


グランプリを受賞した包行良光は、「農業業界は中小企業がほとんど。今後はロールモデルになれるよう、お客様のためになり、世界でも認知される農業機械を開発し続けたい」とスピーチ。

ファイナリスト7社は、いずれも長い歴史を持ち、倒産の危機などの困難を乗り越えて、世界に影響を与えるまでに飛躍してきた存在だ。その軌跡には、多くのビジネスのヒントが詰まっている。

文=フォーブス ジャパン編集部 写真=大星直輝

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