大気物理学で学ぶ、あの山が「グレートスモーキー」と呼ばれる理由

グレート・スモーキー山脈国立公園の青白いスモーク(Getty Images)

グレート・スモーキー山脈国立公園は自然の神秘だ。子どもたちのおかげで、しばしば私も経験する機会がある。

以前娘のバレーボールの大会がテネシー州セバービルで行われ、先週末には息子のバスケットボールの大会のために、家族揃ってテネシー州ガットリンバーグへ出かけた。そしてグレート・スモーキー山脈国立公園を通ってジョージア州の自宅へ戻る途中、その景色を見て、私は「感動して息を呑んだ」と文字どおりに言葉を発してしまった。16歳の息子の意見は違った。彼いわく「僕は感動してない、早く車に戻ってくれない?」。いつの日か、早く家に帰ってテレビゲームをしたいという欲望よりも、自然の美しさを味わう気持ちが上回ることを期待している。

話を戻そう。科学者、そして教授として、私はスモーキー・マウンテンにはいくつか大気物理学の教材があることに気づいた。

グレート・スモーキー山脈は、ノースカロライナとテネシーの州境に沿って伸びる山脈だ。山々はアパラチア山脈の一部をなしている。冒険好きで壮大な景色を切望しているジョージア州民にとっては、ガットリンバーグ、ピジョン・フォージ周辺を訪れた帰りの近道だ。公園の中を車で走った時の景色はただただすばらしく、そこが米国で訪れる人の最も多い国立公園である理由がよくわかる。山々ができたのは何百万年も前で、ロッキー山脈と比べるとかなり「古い」公園は1926年、カルビン・クーリッジ大統領が法案に署名して作られた。テネシー州立博物館のウェブサイトによると「スモーキーという名前は(先住民族の)チェロキー人がつけました。彼らはここを『Shaconage』(シャコナージェ)と呼び、『青い煙の場所』という意味でした」
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翻訳=高橋信夫

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