アジア

2023.05.12

洗脳されるウイグルの子どもたち、一刻も早く保護を

中国・新疆ウイグル自治区カシュガルの旧市街の路上で、2017年7月8日に撮影されたウイグル人の男の子(Guillaume Payen/SOPA Images/LightRocket via Getty Images)

新たに公開された動画はさまざまな理由から憂慮すべきだが、私が注目したのは次の点だ。幼い子どもが聞かれる最も重要な質問の1つに「大きくなったら何になりたいか」というものがある。ほとんどの子どもは消防士、医師、教師、あるいは大統領や世界的な指導者などと答えるだろう。だが、このウイグルの少年たちは、中国共産党に忠誠を誓い、命を捧げることを約束した。彼らの希望や夢は、もはや自分のものではなく、党のものと化したのだ。

この幼い少年たちの存在は、政策立案者とや市民社会活動家たちがウイグル人の権利と自由を守り続けなければならない理由をいっそう正当化する。

ウイグル人の子どもたちとその家族は、米国の取り組みで最優先すべき対象だ。すべての収容所が閉鎖され、すべての囚人が釈放されるまで、米連邦議会と連邦行政府は立ち止まってはならない。中国問題に関する連邦議会・行政府委員会(CECC)、米国と中国共産党間の戦略的競争に関する下院特別委員会(中国特別委員会)、その他の委員会は、中国共産党によるウイグルの子どもたちの扱いを調査し、彼らを洗脳し拘束した中国政府内の責任者を特定し制裁を科すため、公聴会を開くべきだ。連邦議会と政権はまた、優先度2(P-2)の難民指定の対象をただちに拡大して、迫害に直面しているウイグル人家族に米国内の安全な避難場所を提供するべきだ。米議員らは、記録上で最年少となる15歳で拘禁されたラヒレ・オメルのように拘束下にあるウイグルの子どもたちを引き取るべく、その釈放をたゆまず訴えるべきだ。

私が産休中にこの記事を書いているのは、もしもわが子が同じような迫害を受けていて、母親として守ることができない状態だったなら、世界中の人々に息子を守ってほしいと願うからだ。母性は万国共通だ。私たち母親は、愛する子どもたちと引き離されたウイグルの人々と共にある。すべてのウイグルの子どもたちが再び自由に夢を抱けるようになるまで、私たちは一歩も引かない。

forbes.com 原文

編集=荻原藤緒

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