北米

2023.05.10

テキサス州、2023年の銃撃事件発生数で全米2位に

Getty Images

米テキサス州ダラス近郊のショッピングモールで6日、銃撃事件があり、8人が死亡した。同州で今年起きた銃撃事件の数は17件で、カリフォルニア州に次いで2番目に多くなっている。

ショッピングセンター「アレン・プレミアム・アウトレット」で発生した銃乱射事件では、小学生2人を含む8人が死亡、少なくとも7人が病院に搬送された。ジョー・バイデン大統領は7日のツイートで、犯人はタクティカルギアを着用し、「AR-15スタイルのアサルト武器」を使用していたと説明した。

現場で警察に射殺された容疑者は、33歳のマウリシオ・ガルシアと特定された。報道によると、白人至上主義団体と関係していた可能性があり、当局は事件が国内テロ行為だったかどうかを調べている。

テキサス州クリーブランドでは先月末、男が隣人5人を「処刑スタイル」で射殺する事件が発生していた。

NPO「ガン・バイオレンス・アーカイブ(GVA)」によると、米国では今年に入ってから、犯人を除く4人以上が発砲により死傷した事件が202件発生。GVAはツイッターへの投稿で、今年の発生件数は過去最速のペースで200件に達したと指摘している。

テキサス州では2021年、銃規制が緩和され、身元調査、ライセンス、射撃技能試験、安全に関するトレーニングなしで、公共の場で拳銃を携帯することができるようになった。米国疫病予防管理センター(CDC)によると、テキサス州の銃器による死亡率は、2020年の14.2から、2021年には15.6に増加した。

以下は、5月8日時点でのGVAのデータに基づく、テキサス州の銃犯罪の統計。

・2023年に17件の銃撃事件が発生(全米平均は4.04件)
・2023年に214人が銃による暴力で死亡(同296.2人)
・2023年に3件の大量殺人事件が発生(同0.42件)
・2023年に銃により死亡した0~11歳の子どもは13人(同1.83人)
・2023年に十二より死亡した12~17歳の子どもは56人(同10.52人)

GVAによると、今年の銃撃事件発生件数が多い州は以下の通り。(かっこ内は、2020年の大統領選挙でその州を制した候補の名前)

1位 カリフォルニア州、18件(バイデン)
2位 テキサス州、17件(トランプ)
3位 フロリダ州、14件(トランプ)

4位 ルイジアナ州、14件(トランプ)
5位 ノースカロライナ州、12件(トランプ)
6位 ペンシルバニア州、10件(バイデン)
7位 ジョージア州、9件(バイデン)
8位 ミシシッピ州、8件(トランプ)
9位 テネシー州、8件(トランプ)
10位 ニュージャージー州、8件(バイデン)

forbes.com 原文

翻訳=上西雄太・編集=遠藤宗生

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