リゾートと都会の夜のギャップを楽しむ
夏のバケーションをテーマに、陽光輝く空や海、大地を思わせるカラーパレットを採用したフェンディの2023年春夏コレクション。なかでもキーマテリアルである色落ちしたデニム使用のセットアップは、オーバーサイズでリラックス感があり、リゾートテイストあふれる表情。開放的な着心地が楽しめ、ポケットにあしらわれたレザーディテールでラグジュアリーなアクセントも効いている。そんなセットアップをあえて夜の都会で着こなせば、ボヘミアン風の自由な雰囲気が引き立つ。
美しき詩情をまとう絵になるシャツ
「フェンディ クラウド」と名付けられた絞り染めのようなグラデーションプリントは、2023年春夏コレクションの随所に用いられたキーディテール。そんなプリントが肩まわりにのみに施されたブラックのシルクシャツは、まるで夕焼けに染まる雲が夜のとばりに消えゆくような、詩情豊かな美しさをたたえる。ボタンが露出しない比翼仕立てにすることで、シャツの絵画的な魅力が引き立っている。ジャケットのインナーとしてはもちろん、暖かくなるこれからの季節はまさに一枚で絵になるシャツだ。
巨匠が描き出す抽象絵画に通じる美
厚めのパッドでしっかりと成形されたショルダーや幅広のショールカラー、ツータックのワイドパンツなど、1980年代に一世を風靡したジョルジオ アルマーニのヘリテイジを感じさせるセットアップスーツ。代名詞でもある上品なグレージュカラーの素材は、リネンを混紡した軽量かつナチュラルなジャカードファブリック。月光をイメージした抽象的な柄がジャカード織りで全面に施され、光の当たり加減で浮かび上がり、芸術的な表情を楽しめる。