図4. ブランド/小売企業と消費者が考える、ブランドや小売企業が得意とするパーソナライゼーションの分野(回答者の割合)
(図内の訳、コメント「パーソナライゼーションに関して、それらを受け取る消費者の印象よりも小売企業は全体的に楽観的である」
選択肢、上から「マーケティング」「ウェブサイト」「カスタマーサービス」「商品オファー」「モバイルアプリ」「フルフィルメントオプション」「それ以外」)
対象:米国と英国の消費者5014人、米国と英国のブランド及び小売企業260社(2021年10月調査)
出典:Coresight Research
ターゲティング、テーラーメイド、タイムリーなパーソナライゼーションを効果的に行うには、ファーストパーティデータをいかに活用してインサイトを引き出せるかが鍵になります。ロイヤルティプログラムはファーストパーティデータの重要なソースの一つであり、これを活用することでオファーやプロモーションをカスタマイズし、顧客のロイヤルティと購入額を増やすことが可能です。
また、ロイヤルティプログラムの改善を継続するために、小売企業は利用可能なすべてのデータの活用に焦点を当てる必要があります。例えば、購入データを効果的に活用することで、段階的なロイヤルティプログラムの最適化やプロモーションのターゲティングを改善することができます。
小売企業がファーストパーティの購入データを効果的に活用する方法は、主に2つです。
1. アプリやウェブサイト、POSシステム、場合によっては店内ビーコンなど、さまざまなソースからのデータ収集を統合的に行うことで、リアルタイムで統合的なインサイトを導き出し、プロモーションやマーケティング管理を強化する。
2. 複数のソースからのデータを統合し、顧客を全体的に把握することで、より多くの情報に基づいた効果的な意思決定を行い、より良いターゲティングを実現することができる。
独自の顧客データを保有・管理する小売企業は、買い物客の行動に関するより深い分析を行うことができ、それによってパーソナライズされたロイヤルティプログラムを構築し、売上を向上させることができます。
2022年3月に実施されたCoresight Researchの調査によると、ロイヤルティプログラムに加入している米国消費者の約半数が、加入前よりもその小売企業での支出額が増えたと回答しており、ロイヤルティプログラムは収益を生む機会であることがわかります。
図5. 米国消費者のロイヤルティプログラム加入後の支出額の変化(回答者の割合)
(図内の訳、コメント「回答者の約半数(48.7%)が、加入前よりも支出額が増えたと回答」
選択肢上から「支出額がかなり増えた」「支出額が少し増えた」「変わらない」「支出額が少し減った」「支出額がかなり減った」)
対象:ロイヤルティプログラムに加入している18歳以上の米国人回答者329名(2022年3月調査)
出典:Coresight Research
以上のことからも、小売企業はロイヤルティプログラムからデータを収集し、顧客を理解し、セグメント化し、興味に基づいたパーソナライズされたレコメンデーションの微調整を行う必要があるでしょう。