では実際、ホワイトカラーの人たちはChatGPTをどのように活用し、どう捉えているのだろうか。コンサルティング事業と、フリーランスのエンジニアやコンサルタント向けにプロジェクト案件紹介事業などを展開するINTLOOP(イントループ)は4月、20〜60代のコンサルタント323名に対して「ChatGPTに関する調査」を実施した。
現在のクライアントワークにChatGPTを利用しているかを尋ねると、4割が「利用している」と回答。うち「頻繁に利用している」と答えた割合は1割強(13.6%)で、まだ業務に浸透しているとは言えない段階だということが明らかに。一方で、ChatGPTを利用した約9割(89.4%)が、業務効率化につながっていると感じていることが分かった。
具体的にChatGPTをどのような業務に利用しているかについては、「情報収集」が9割(90.2%)を占め、次いで「資料作成」(57.4%)となったが、「クライアントの戦略立案」と答えた人も4人に1人(24.6%)に上った。
さらに、ChatGPTによりコンサルタント業務がなくなる不安があるか、を質問すると、「とても不安」が4%、「少し不安」が18.9%と、合わせて2割にとどまり、約8割が「不安はない」と回答。
同社は「クライアントの課題や環境により、提案内容が多様になるコンサルティング業務において、ChatGPTが担う部分は少ないと感じている人が多いと考えられる」と考察した。
コンサルタント業務におけるChatGPT活用の可能性については、最多が「ChatGPTを活用したクライアントの業務効率化」(78%)となり、2位に「ChatGPTを活用したコンテンツ企画」(54.8%)、3位に「ChatGPTを活用した事業戦略立案」(46.7%)が続く結果に。定型業務の効率化に加え、企画などへの活用の可能性を感じている人が多いことが伺えた。
一方で、「コンサルタント業務はファクト・知識・経験などを組み合わせて成果を出す仕事であるため、ChatGPTで得た情報をまとめても差別化された戦略を生み出すことは難しい」「コモディティ化する知識・情報レベルの確認に利用しているが、コンサルタントはつねにそれを上回る知見や洞察・示唆を出していく必要がある」などといった声も。
あくまでもChatGPTの利用を効率化に留めるという意見や、ChatGPTをより正確に活用できるプロンプトを与えるプロフェッショナルになることで、コンサルタントとして差別化できるなどといった意見も多く寄せられた。
同社は「3月にリリースされた『ChatGPT4.0』は画像入力をはじめ機能を向上しており、今後バージョンアップに伴う利活用の幅の拡大も想定される」と説明した。
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