そうした中、日本鞄協会 ランドセル工業会は全国に住む20~69歳で、2023年4月に小学校へ進学した子供を持つ親1500名を対象として、ランドセルの購入に関する調査を実施。5月2日、最新のランドセルトレンドを発表した。
まず、ランドセル選びで重視する点と決め手について聞いたところ、最多が「子どもの好きな色かどうか」(50.3%)、次いで「デザイン」(33.9%)、 「軽さ」(24.1%)という結果に。
人気の色(実際に購入したランドセルの色)は、男子の1位が「黒(ブラック)」で56.9%、2位は「紺(ネイビー)」(14.5%)、3位は「青(ブルー)」(10.4%)の順となった。「黒」は6割弱を占めてダントツのトップだが、2位の「紺」とともに昨年に続き人気は後退気味で、3位の青、4位の緑、5位のこげ茶の購入が昨年比でやや増加した。
一方の女子は、1位が「紫/薄紫(スミレ、ラベンダー等)」で29.6%。2位「桃(ピンク、ローズ)」(17%)、「水色(スカイブルー)」(16.5%)という結果に。「紫/薄紫」は昨年比で5.5ポイントプラスで人気が上昇しており、2位の「桃」、3位「水色」、4位「赤」は昨年からダウン。中でも元祖・女子のランドセルカラー「赤」(12.4%)は、4位にとどまった。
人気の色(購入したランドセルの色)
ランドセルの検討開始時期については、入学前年(2022年)の4月が最多で16.7%、続いて入学2年前の2021年12月(14.2%)の順に。ランドセルの購入時期については、入学前年の5月が最も多く(20.5%)、次いで8月(14.5%)となった。入学1年前の時期を1つの軸とした行動がうかがえるほか、夏までには約8割がランドセルの検討を済ませていることが分かった。
さらに、全国の購入平均価格は5万8524円。昨年比で2000円ほど上昇し、昨今の材料高騰が反映された形となっている。最多の購入価格帯は6万5000円以上で3割強を占め、市場では3万円を切る安価なモデルも増えているが、購入単価の上昇が考えられるという。
ランドセルの購入価格帯
全国に30社ほどあるランドセルメーカー。中にはデザインや背負いやすさ、機能に特化しているメーカー、牛革専門のメーカーなど、各社こだわるポイントは異なる。そのためランドセル選びでは、フィット感をはじめ、肩ベルトなどが体に当たって痛いことはないか、安定感、重さなど、実際に試着してみないと確認できないポイントが複数ある。可愛い我が子にぴったりのランドセルを見つけるために、展示会やショールームへ熱心に足を運ぶ親子の姿は、しばらく途切れることはなさそうだ。
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