暗号資産

2023.05.09 10:30

登場から4週間のミームコインPepeが時価総額10億ドル突破

バイナンスCEOのジャオ・チャンポン(Photo By Ben McShane/Sportsfile for Web Summit via Getty Images)

バイナンスCEOのジャオ・チャンポン(Photo By Ben McShane/Sportsfile for Web Summit via Getty Images)

世界最大の仮想通貨取引所のバイナンスは5月6日、新たなミームコインのPepe(ペペ)とFloki(フロキ)の2つのコインの取り扱いを開始した。これにより、4月14日にローンチしたばかりのPepeと、ドージコインのライバルとされるFlokiの価格は急上昇した。

Pepeの価格はここ2週間で700%以上も急騰し、時価総額は10億ドル(約1350億円)を突破した。一方で、イーロン・マスクの柴犬と同じ名前を持つFlokiは、先週50%急上昇した後に反落した。

バイナンスは、これらの2つのコインをハイリスクな銘柄に特化した「イノベーションゾーン」に追加したが、ある暗号市場のアナリストは「Pepeの大口の投資家がいつ利益確定に動くか」を予測している。

ニュースレターのCrypto Pragmatistの創設者のJack Niewoldはツイッターの投稿で「我々は、上位のPepeのホルダーが、エグジットのための流動性が確保され次第、ダンプ(叩き売り)すると考えている」と述べている。

Niewold によると、Pepe のダンプの兆候はまだ現れていないが、このコインの主要な市場である仮想通貨取引所のOKXで、50万ドル相当が売却された場合、2%以上の価格の下落が起こる可能性があるという。

一方、バイナンスは、これらのコインが イノベーションゾーン限定で追加されたことに注意を促している。イノベーションゾーンは、他のトークンよりもボラティリティが高く、ハイリスクなコインのトレードに特化したマーケットだ。さらに、Pepeに関しては「トークンの実用性が無く、価値のサポートのメカニズムが存在しない」と警告している。

Pepeは、ウェブ漫画の「Boy's Club」から生まれたキャラクターの「カエルのペペ(Pepe the Frog)」を基にしたミームコインで、このキャラクターは、オルタナ右翼による人種差別の象徴として広く用いられている。仮想通貨の分析サイトMessariのアナリストは、Pepeの初期投資家は表面上は大きなリターンを見ているかもしれないが、彼らはこのコインをドルどころか、他の仮想通貨に変えるのにも苦労するだろうと警告している。

4月中旬にはこれらのコインに類似したBonkというミームコインが急騰したが、その後は急落している。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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