「私は実際に彼と会って話をしたことはないが、彼の電気自動車(EV)に関する試みは評価している」とウォズニアックはCNNの司会者に語ったが、それに続いて彼は、マスクが2010年代にした自動運転に関する約束を果たしていないことを指摘した。
「私自身もマスクの言うことを信じて、彼の車にかなりの額を支払った。マスクは、2016年の末までに自動運転で米国を横断できるようになると言っていた。しかし、そのためにはアップグレードが必要になるんだ。5万ドルも払って、結局何もできないんだ」とウォズニアックは語った。
「マスクはさらに『8台のカメラを搭載した新しいモデルができた。この車両で2017年末までに米国を横断できるようになる』なんて言ったけど、その約束も実現しなかった。私は実際、彼がいうことを信じていたが、それらはいつも実現にはほど遠いものだった。さらにいうと、人工知能(AI)が間違った方向に進み、あなたを殺そうとするのを見たいのなら、テスラを買えばいい」とウォズニアックは続けた。
マスクは2014年頃から自動運転車について語り始め、常に「1年から2年先には完全な自動運転が実現する」と述べてきた。その後、テスラは「フルセルフドライビング」と呼ばれるものをリリースしたが、これは人々が期待したような自動運転車ではなかった。
彼は、2019年のインタビューでも「おそらく来年(2020年)の終わりごろまでに、車の中で眠りに落ちて、安全に目的地まで運ばれるようなことが実現する」と述べていた。
CNNの番組ホストのケイトラン・コリンズとポピー・ハーロウの2人は、ウォズニアックの発言に驚いたようだった。ハーロウは次に、マスクが2022年10月に440億ドル(約6兆円)で買収したツイッターについてどう思うかを質問した。するとウォズニアックは、自分はSNSをあまり使わないので確固たる意見は持っていないと話しつつ、こう述べた。
「個人的には、特に良いとも悪いとも言えないが、ツイッターはおそらくほとんどの人の目から見て、多くの変化と刷新を必要としているように思える。私自身はソーシャルネットワークをかなり避けているけれど」とウォズニアックは語った。
(forbes.com 原文)