ダイソンがAI開発強化、東南アジアと英国でR&D拠点整備

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英国の家電大手ダイソンは5月3日、現在進行中の5年間の27億5000万ポンド(約4700億円)のグローバル投資計画の一環として、シンガポール、フィリピン、英国で新たな製造施設とテクノロジーハブの建設を進め、ソフトウェアと人工知能(AI)の開発を強化すると発表した。

ダイソンは、シンガポール西部の町トゥアスで次世代バッテリー向けの製造拠点を建設中で、2025年までに本格稼働させる予定だ。同社は昨年、シンガポールにグローバル本社を開設し、今後数年間で15億シンガポールドル(約1480億円)を投資すると宣言した。

ダイソンの創業者のジェームズ・ダイソンは声明で「ソフトウェア、コネクティビティ、AI、独自の新技術バッテリーが、次の世代の当社を支えることになる。先駆的なデジタル電気モーター技術への長期投資と次世代バッテリー技術は、ダイソンマシンの性能と持続可能性に大きな革命をもたらす」と述べている。

ダイソンは、2007年にシンガポールで最初に開設した施設で、高速デジタル電気モーターを開発し、その5年後に量産を開始。現在では年間1000万個を生産している。

同社は、フィリピンではマニラの南のバタンガス州サントトマスに1億6600万ポンドを投じてテクノロジーハブを建設している。2024年後半までに稼働する予定のこの施設でダイソンは、研究開発部門や製造部門を1カ所に集約する予定という。

同社はまた、英国ブリストルの新施設にさらに1億ポンドを投資し、数百人のソフトウェアおよびAIのエンジニアたちに新製品を開発させる予定という。この施設は、英国とアイルランドにおける同社の商業チームとEコマースチームの拠点としても用いられる。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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