サービス

2023.05.08 11:15

Twitter Blue初期加入者の54%が継続せず、サブスクギフトを検討か

Getty Images

Getty Images

イーロン・マスクの肝いりで始まった新たなTwitter(ツイッター)の有料サービス「Twitter Blue(ツイッターブルー)」について、米オンラインメディアMashable(マッシャブル)のマット・ビンダー記者は、昨年11月の立ち上げ当初に加入登録したユーザー15万人のうち、54%がすでに課金をやめていると報じた。


広告収入の大幅な減少を受けて、マスクはサービスの有料化を進めてきた。収入の柱と目されていたのが、買収前には本人認証済みアカウントの証として無料で提供されていた青い認証バッジを没収し、月額8~11ドル(980円〜1380円)の課金と引き換えに付与する有料サブスクリプション「Twitter Blue」だ。例外はフォロワー100万人以上の有名人や公人で、無課金でも認証バッジを付与されたアカウントがあるが、これはシステムにまだ妥当性があるように見せるためマスクが与えたものとみられる。

そして今、あるユーザーがマスクに対し、Twitter Blueを開放してサブスクリプションギフトを可能にすべきだと提案。マスクは「OK」と返信した。たった一言だが、必然的な声明に思える。加入者数が自然に増えないのであれば、Twitter Blueの熱烈な支持者が友人に──1人でも5人も10人でも──サブスクリプションをプレゼントできるようにすればよいのだ。

もちろん、これには明らかな問題がある。まず、マスクはTwitter Blueについて、青い認証マークを得るにはアカウントにクレジットカードを紐付ける必要があるため、ボット対策として優れていると主張してきた。この主張は本質的に崩れ去ることになる。これからは、クレジットカードを持っている友人が1人いれば済んでしまう。

次に、Twitter Blueのサブスクリプションを贈られた友人は、長編動画の投稿やツイートの編集などの機能を利用できるようになるだけではなく、青い認証マークも付与される。それは、マスクとその信奉者との結びつきから多くのユーザーがもはや望んでいないことであり、認証マークがまるで武器と化すのではないかと思われる。青いマークをばかにされたら、相手にサブスクリプションを贈って青いマークを付けてやればいい。

認証マークを表示しないというオプションが提供されることはないだろう。マスクは、たくさんのユーザーがTwitter Blueに課金していると宣伝したいからだ。唯一の解決策は、サブスクリプションギフトの受け取りを拒否できるようにすることだろうか。だが、これはTwitch(ツイッチ)やDiscord(ディスコード)などサブスクリプションギフトが機能し、一般的に良いものとされている場の考え方に反している。すべて、マスクが青い認証マークをサブスクリプション加入の公開指標として強制的に押し付け、加入者の返信を優先表示させるようにしたせいだ。実際にユーザーが求めているのは、より優れた動画、リスト、編集機能だけかもしれないのに。それだけなら私も問題なく受け入れられる。しかし、私はTwitter Blueの仲間入りはしたくないし、ほとんどの人もそれを望んではいないだろう。

forbes.com 原文

編集=荻原藤緒

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事