ただ、不動産の専門家らの試算に基づき、フォーブスはロイヤル・コレクションに含まれる宮殿や城、美術館などの価値を、およそ101億ドル(約1兆3600億円)と推定している。
その中で最も高い価値があるのはもちろん、国王のロンドンの公邸、バッキンガム宮殿だ。約49億ドルの価値があると推定される。最も「安価」なクラレンスハウス(国王の皇太子時代のロンドンの公邸)でも、約7200万ドルの価値があるとみられている。
国王がエリザベス女王から相続し、個人的に所有しているバルモラル城とサンドリンガム・ハウスの価値はそれぞれ、推定1億1800万ドル、7300万ドルだ。
高級車・高級品も所有
チャールズ国王が故エリザベス女王から個人的に相続した財産には、上記の不動産に加え、英国・英連邦諸国の切手を集めたもので最も価値が高いとされる「ロイヤル・フィラテリック・コレクション」や、馬、ジュエリー、芸術作品などが含まれる。そのうちの1点、クロード・モネの「Study of rocks, Creuse」には、1730万ドルの価値があるとされている。また、国王は即位後、1977年にシルバージュビリー(在位25周年)を祝ってエリザベス女王に贈られたロールスロイスの「ファントムⅥ シルバー・ジュビリー」で外出している。これとよく似た1976年式のモデルには、22万5000ドルの値が付けられている。2002年のゴールデンジュビリー(在位50周年)に女王に贈られたベントレーのステートリムジンも、国王が受け継いでいる。
そのほか、即位した翌日、バッキンガム宮殿の外に集まっていた市民の前に姿を現したチャールズ国王は、スイスの高級時計ブランド、パルミジャーニ・フルリエの18金の「トリック クロノグラフ」を着用していた。
パルミジャーニ・フルリエによると、国王が2000年代半ばから使用しているこのウォッチはすでに生産が終了しており、2019年にクリスティーズで競売にかけられたときには、8125ドルで落札されたという。
(forbes.com 原文)