最近はレトロテクノロジーのリバイバルも起きており、米国や英国でカセットが再びブームになっているほか、倒産した米ビデオレンタル大手ブロックバスターが再始動に向けて水面下で準備しているとのうわさもある。
米バーンズ・アンド・ノーブル(B&N)や英ウォーターストーンズといった書店チェーンの復活にも、こうした動きと通じるところがある。
「ファン重視」が奏功、英以外でも新規出店へ
サンライズ・レコーズを率いるカナダの音楽起業家ダグ・プットマンは「ファンを中心に考えたポップカルチャー製品の拡充が功を奏している」と説明する。オックスフォードストリート旗艦店の再オープンは「数年にわたる努力の集大成」と位置づけるとともに「HMVのエキサイティングな新時代に向けた出発点」になると期待を示している。HMVは現在、サブブランドの「Fopp(フォップ)」を含め、英国各地に120店舗を構える。
HMVによると、新たな「HMVショップ」という店舗フォーマットを今年末までに24の新店舗と14の既存店に導入する予定。欧州のほかの国でも年内の新規出店を計画しているという。
ウェストミンスター区議会のジェフ・バラクラフ議員は「(HMVという)アイコニックなブランドがオックスフォードストリートに戻ってきてくれるのはすばらしい。HMVはそこで長年、ロンドンの音楽・ポップカルチャーをけん引していた」とコメント。アメリカンキャンディーショップと入れ替わるのは「とくに喜ばしい」とし「区議会としては、英国を代表する大通りが再び活気を取り戻し、HMVのようなブランドの本拠地になることを望んでいる」と続けている。
(forbes.com 原文)